今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
慶応大学医学部 パソコン16台盗まれる
9月に中・四国で「大学のパソコン盗難」が多発していましたが、12月に入り、首都圏で発生しています。
慶応大学医学部(東京都新宿区)は6日、患者152人の個人情報が入ったノートパソコン2台を含む計16台のパソコンが研究室から盗まれたと発表しました。
同大によると、盗難があったのは今月2日未明から朝にかけて。同日午前7時半に、総合医科学研究棟7階の研究室に医師が出勤すると、室内が荒らされ、パソコン16台がなくなっていました。うち2台には、患者計152人分の氏名、生年月日、治療経過などの個人情報が入っていました。
また、首都圏などで英会話学校35校を運営する「GABA(ガバ)」(本社・東京都目黒区)は4日、「Gabaマンツーマン英会話池袋ラーニングスタジオ」(豊島区)で、受講生延べ約3万3000人分の氏名、住所、勤務先などの個人情報が記録されたノートパソコン1台を紛失したと発表しています。「紛失」ということですので盗難ということではないのでしょうが、ニュースでは詳細はあきらかにされていません。
9月に発生したパソコン盗難は、
●川崎医科大(倉敷市)は19日、同大教員研究室からノートパソコン12台などが盗まれたことが判明。3台のパソコンには付属病院の患者約100人の個人情報が含まれていた。情報流出を防ぐ対策は施されていなかったという。本館棟はカードキーでしか入室できず、監視カメラも配置していた。同大は17日夜―18日早朝の犯行とみている。
●岡山大(岡山市)は18日、付属病院の患者37人分の名前、投薬日程、患部の画像などの個人情報が入ったノートパソコンやデジタルカメラなどが計17点盗まれたことが判明。1人分はパスワードで保護されていたが、36人分は保護されていなかったという。同大では4月と6月にも患者や学生の個人情報が入ったパソコンなどの盗難事件があり、計約2600人分の個人情報を紛失した。
●徳島大学医学部と大学病院(徳島市蔵本町)でパソコンなどが盗まれた。盗まれたパソコンやハードディスクは二十五台に上り、患者の氏名や病名など延べ約二十三万件の個人情報が入っていた。
パソコンが中古でも換金できるためパソコンの盗難が多発しているのですが、大学の医学部や病院の被害が非常に多いと感じます。やはり、事務所と異なり、夜間や時間外でも比較的に出入りが自由であり、途中で人と出くわしても不審に思われにくいということがあると推測します。
中には防犯監視カメラや入退出管理システムを導入していた先もあり、防犯システムの内容も犯人は熟知しており、入室のためのカードキーなども持っていた可能性もあるのでは・・とも考えられます。
多くの人が出入りする可能性のある大学や大学病院。学生や講師、インターン、看護士・・・関係者だけでも非常に多く、又入れ替わりも激しいと推測されます。
そうした場合、人の入れ替わりに連動して鍵はもちろんのことカードキーもきちんと管理し、使用できないようにすることが必要ですが、そうした運営がきちんとされていないこともあるのではないでしょうか。
もちろん錠前だけの場合は防犯対策としては不十分で、侵入者は簡単に開けてしまうと考えた方がいいでしょう。出入管理システムや防犯監視カメラ、侵入警戒システムは必須です。
しかし、どれだけいい最新のシステムを導入したとしても、人による運営・管理部分が抜けていたら充分に機能は発揮されません。
パソコンが盗まれる イコール「個人情報漏洩」という社会的問題になります。
もう一度防犯対策を見直されることをお薦めします。
投稿者: スタッフ (2007年12月 7日 09:35)