今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「オーシャンズ11」になりたくて・・中学生4人の窃盗団。独自の暗号も。
映画「オーシャンズ11」。窃盗犯ダニー・オーシャンがラスベガスの3大カジノの現金がすべて集まる巨大金庫から、厳重な警戒とセキュリティシステムを破って現金を盗み出す計画の遂行に不可欠な各分野のスペシャリスト11人の選りすぐりの犯罪ドリーム・チームの話ですが、この「「オーシャンズ11」 にあこがれて自動車を盗んだとして、警視庁少年事件課は17日、窃盗容疑で、東京都日野市の14〜15歳のいずれも中学3年の少年4人を書類送検しました。
4人は「泥棒がかっこいいと思った。映画のようになりたくて研究した」と供述。
自動車の説明書を読み込んだり、スリの練習をしたほか、仲間だけで通じる暗号も開発。
車の鍵を「チャック」、財布を「もち」などと呼んでいました。
今年夏以降に計10件の自動車盗やスリを繰り返していたということです。
盗んだ車は乗り回し、同級生を送迎するなどしていました。
調べでは、4人は10月10日、日野市の都営アパート駐車場で、無施錠の乗用車(時価10万円相当)に乗り込み、ハサミを使ってエンジンをかけ盗んだ疑いです。
4人のうち2人は家出先の青森県内で乗用車を盗んだとして同県警に窃盗容疑で逮捕されていました。
「泥棒がかっこいい」というのは映画の影響でしょう。華やかなスター俳優ばかりが出演していますから
いかにかっこよく犯行を行うか?ということで映画は作られています。
しかし、実際の泥棒の世界はそんなにかっこいいものではありません。
昼夜の下見。極度の緊張。服装は作業着。目立たぬように、見付からないように・・そんな生活です。
見張り役、実行犯、運搬屋。重い金属や金庫を持ち運んだり、農作物を盗ったりとドロだらけになって、文字通り「泥棒」なのです。
使用する道具も多くはドライバーなど。映画などに出てくるような最新の道具もあまり使うことがない泥棒がほとんどです。中にはいろいろ手作りの道具やピストル・刀といった武器を持った窃盗団もありますがいずれにしてもそんなにかっこいい存在ではありません。
そして一度逮捕されると、長い間留置場や刑務所などで暮らすことになります。
自由な時間もなく、むなしく人生の時間が過ぎていきます。
中学生4人は「映画の主役のように格好良くなりたかった」と供述しており、中学校でスリの“特訓”をしたり、自宅周辺で車の運転を練習したりしていたということですが、もっとその努力を別の方向に使用してみれば・・と非常に残念に感じます。
投稿者: スタッフ (2007年12月17日 15:21)