今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「平成のルパン」。覚醒剤で集中2〜3時間潜み空き巣。
「平成のルパン」と呼ばれていた有名な窃盗常習犯(53歳)が逮捕されました。
昨年8月からJR青梅線沿線の一軒家やアパートなどを狙った空き巣を繰り返しており、150件、1000万円相当の余罪があるとみて調べています。
調べでは、昨年10月23日から同25日までの間、昭島市美堀町5の自営業の男性(66)方の1階和室の窓をドライバーでこじ開けて侵入し、現金約12万円と腕時計など6点(計8万5000円相当)を盗んだ疑い。また、今年1月17日、あきる野市の知人男性方で、覚せい剤3袋を所持していた疑いです。
なぜ覚醒剤が??と思うのですが、
「盗みに入る前に気合を入れるために吸っていた。
神経が敏感になり、空き巣に入っても住人の出入りがよく分かった」などと「効能」を強調しているということで、こんな話がまた広がり、真似をする泥棒が増えないことを祈るばかりです。
この平成のルパン、2、3時間じっと軒下などに潜み、見極めて空き巣に入っていました。
久しぶりの「職人的窃盗犯」です。
2〜3時間床下などにひっそりと潜み、音や気配で無人になったかどうかなどを感じ取り、無人になったと確認してからドライバーで窓をこじ開けて侵入する。
多分、このドライバーを使用してのガラス破りの方法もどの位置にドライバーを当ててどの程度の力をかけるといいかなど、吟味に吟味を重ねて作り上げてきたこの男独特の手口なのだと思います。
こうした職人的泥棒の手口は、外国人窃盗団などとは明らかに違います。
外国人窃盗団などは数名の組織で分業化。
時間もストップウォッチを持って5分以内に犯行を終える。
武器を持ち、非常に荒っぽく、建物そのものを破壊したりすることも多々ある・・といった凶悪な手口ですから、2〜3時間も現場で根気良く、無人になるのを待っている・・なんてことはありません。
どちらも憎むべき泥棒で、罪であることに変わりはありませんが、何故、この男が警察で「平成のルパン」と呼ばれたのでしょうか?ルパン3世のフアンである私としてはちょっとどんな姿なのか見てみたい・・なんて思いますが、皆さんはいかがですか?
こうした職人的窃盗犯、泥棒は必ず「下見」を行います。
下見をして「入りやすい家」「人目につかない建物」を狙います。
そうした泥棒に対し、「ここは防犯意識が高い家だな」「何が防犯システムとしてついているんだろう・・」と感じさせることが大切です。
プロの泥棒に対しては建物に入られる前に「この家はやばそう」と感じさせ、狙われるのをやめさせることが最も重要な防犯対策なのです。
投稿者: スタッフ (2008年2月 4日 11:31)