今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
元従業員2名による事務所荒らし。
岐阜の事務所荒らしで逮捕された2名(共に23歳)。
調べでは、2人は22日午後9時ごろ、関市迫間の自動車部品製造会社に侵入し、更衣室の男性社員(27)のロッカーから乗用車の鍵を窃取。
駐車場にあったこの社員の車を開け、車内から現金4万円を盗んだ疑いです。
2人は今月、同社を辞めたばかりということです。
この窃盗被害において、どういう手口で会社に侵入したのかは記載されていませんでしたが、窓ガラスを破る、扉をこじ開けるなど破壊行為の記載がないということは、もしかしたら、合鍵を持っていた可能性もあるのではないかと推測しました。
2名とも、会社を辞めたばかりということですが、きちんと会社側は錠前の交換、鍵の保管場所の変更、パソコンのIDパスワードの変更など対応していたのでしょうか?気になるところです。
今回は個人の車から現金4万円の被害だけで済みましたが、パソコンを盗まれ顧客データが売却されたり、商品の仕様や仕入原価など機密事項が漏洩したら、取り返しのつかないことになっていたと考えます。
特に自動車部品製造会社などでしたら、メーカーの機密事項も多く、即信用失墜につながることになります。
「元従業員による窃盗」というのは個人的印象として「かなり多い」と感じています。
特に、パート・アルバイトなどの出入りの激しい店舗などが多いのですが、それは、店側の防犯対策の甘さからきているのではないかと思います。
「従業員が退社した度に錠前の交換なんかできない」といった場合には、ぜひともカードなどによる出入り管理システムをお勧めします。
従業員が辞めたり、カードを紛失した場合にもすぎにそのカードを失効することができます。
もちろんカードの受け渡しもきちんと受領書を取り、「きちんと管理されている」ということを従業員に感じさせることも重要です。
防犯の管理が甘い会社は、従業員に対する教育も甘く、従業員の仕事に対する意識が甘くてもやっていける会社です。回りが皆そうだと、次に入ってくる新人も同じように甘くなります。
現在のように、いろいろなリスクが多くなっている社会においては、防犯意識を常に高く持ち、リスク管理を常に考えて、従業員に対する教育や防犯意識・防犯対策の徹底も確実に行っていくことが大切です。
もちろん根底には円満な労使関係があることも必要です。
投稿者: スタッフ (2008年2月25日 09:58)