今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
マメ泥棒。「空き巣手帳」に戦果を記録がアダ。
俗に言う「メモ魔」のどじ泥棒のお話。
平成19年11月に窃盗未遂で逮捕された男(55)。茨城県常陸太田市など11市村で計108件、被害総額約1545万円の空き巣事件を繰り返していました。
この泥棒、几帳面な性格。
●手口は、チャイムを鳴らして無人を確認、現金のみを盗む。
●18年5月から19年11月まで、平屋建て農家を狙い、無施錠の窓などから侵入していた。
●押し入れや引き出しは元通りにしておく慎重さ。
●「空き巣手帳」に侵入経路や盗んだ金額を書き留める。
「庭で家人に見つかった」という“失敗談”も記録していた。
●「農家はほとんどが無施錠で入りやすかった」と供述している。
男は、“戦果”を手帳にまとめながら犯行を繰り返し、逮捕後、この手帳が余罪裏づけの有力な物証となったというから、どじな話です。
以前にも、盗んだ商品リストをまめに付けていた泥棒がいましたが、今回も几帳面さがアダになった事例だと思います。
「農家には無施錠が多いので入りやすい」
この泥棒の供述を最近良く耳にします。
防犯意識が高く防犯対策の進んだ都会から、防犯意識が低く「無施錠」も多い田舎に、泥棒が犯行対象を移行させています。
「無施錠」な窓からの侵入は一戸建て住宅で平成19年上半期38.9%発生しています。田舎の場合は、窓以外にも玄関などの扉も開けたまま・・ということもまだまだあるようです。
雨が降ってきたから隣の人が洗濯物を取り入れてくれた・・なんて人情味のあるやり取りがまだある地域もあるようなのですが、そうした部分が泥棒から見れば「侵入しやすい」ということにつながります。
以前は、田舎に見知らぬ人や車が入るだけで「誰だろう」と人目につき、抑止効果があったのですが、最近はそうした面は薄れてきています。
防犯意識を高め、防犯対策をできるところから行うこと。
無施錠な状態を即刻やめ、最低限「ワンドア・ツーロック」。
できれば、防犯システム、防犯監視カメラなどの導入もご検討下さい。
そして、大切なのが「地域全体で防犯対策に取り組む姿勢を見せること」
防犯対策に地域で取り組んでいるところは、泥棒にとっては仕事がしにくい場所となります。
地域コミュニティがきちんと形成されていることは防犯面でも重要なんです。
投稿者: スタッフ (2008年2月26日 09:24)