今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
訪問し話し込み、すきみて現金盗む手口 埼玉で多発
埼玉県で、高齢者宅ばかりを狙った親切心を逆手にとる手口で現金を盗み出す窃盗事件が多発しているようです。
<5月8日13時1分配信 毎日新聞より一部抜粋>
『郵便局員や市職員を名乗って高齢者宅を訪問し、玄関口で話し込むうちに現金を盗む手口の窃盗事件が、本庄市内で相次いでいることが分かった。
被害は1カ月半の間に5件に上る。
お年寄りの親切心を逆手にとった手口に、本庄署が注意を呼びかけている。
最近の被害は5月3日。
午後3時ごろ、無職の女性(86)方を男が訪ねてきて、「郵便局の職員です。介護の手紙が届いてますか」などと質問してきた。
女性が「何のことですか?」などと相手をするうち、男は「私の手持ちの1000円札10枚を1万円札に替えてもらえないか」と言い出したという。
女性は親切心から、封筒入りの現金約5万円を持ってきて、玄関先で男の1000円札の束と交換した。女性が1000円札を封筒にしまおうとしてもたつくと、男は「代わりに封筒に入れましょう」と言って札を受け取り、そのまま走って逃げたという。
又、
「水をくれませんか」と頼んで、女性が玄関を離れたすきに現金を盗む手口
「保険証を見せて」と保険証を持って来させ、保険証が入ったバッグごと持ち去る手口
などもあり、いずれも高齢者が一人でいる間に市職員か郵便局員を名乗り、玄関先で話し込み、すきを見て現金を持ち去る手口だ。
被害は本庄市内でも半径5キロ以内に集中している。
これまでに計5件起きており、被害者は女性ばかりで、年齢は60〜90歳。
男は同一人物とみられ、年齢は50〜60歳前後。
署は注意を呼び掛けるため、署便りの「号外」1000枚を作成。市社会福祉協議会と提携してお年寄り宅を訪問しているヤクルトの販売員を通じ、高齢者宅に配布を始めた。』
泥棒と言えば、無人の家や店舗を狙う手口をイメージしますが、この事件のようにあえて在宅時の高齢者宅を狙う手口もあります。
玄関から訪問し、話し込みすきをみて現金を持ち去る手口なので、1件1件手が掛かって一見、非効率的のように感じますが、現金が手っ取り早く手に入るのがメリットでしょうか。
盗品を現金化したり、盗んだ通帳から現金を引き出す際のリスクもありません。
ただ、相手に顔を見られ、もちろん会話もしますから声を聞かれてしまいます。
女性ばかりの高齢者宅を狙っていることからも、警察に通報されても特徴を伝えきれないだろうと、又、現金を奪って逃走しても追いかけられないだろうという読みでしょうか。
在宅している際は、基本的に防犯システムをセットすることは少ないでしょう。
もちろん、人がいない階や出入りしない部屋のみ防犯システムで警戒することもできます。(在宅警戒)
ですから、在宅の場合は、防犯システムによる犯罪の抑止効果を期待するよりも、防犯カメラによる抑止効果の方が効果的かもしれません。
防犯カメラで見られている、録画されている、という無言のプレッシャーを与えることにより、うかつなことはできません。
プライバシーの問題や来客が違和感を感じることもあるかもしれませんが、平和だと言われていた日本においても犯罪は凶悪化・悪質化してますから、一般の住宅に防犯カメラが設置されていても不自然ではありません。
それ以外にも悪質な訪問販売や強盗対策などにも効果を発揮するでしょう。
さらに防犯システムと併用するとより強力な防犯対策となります。
投稿者: スタッフ (2008年5月 8日 15:07)