今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
病院・店舗など68件に夜間侵入。
尼崎、伊丹、宝塚各市などで病院や店舗に侵入し、盗みを繰り返した泥棒(51)。
被害は平成15年3月から昨年12月まで計68件、総額485万円相当に上るということです。
昨年12月31日午前5時20分ごろ、尼崎市塚口本町の歯科医院に侵入し、現金6100円を盗むなどした疑い。同市内などで同様の被害が相次いだため、周辺を警戒していた警察捜査員が医院から出てくる男を発見、現行犯逮捕しました。
この泥棒は夜間、無人になる飲食店や個人医院を狙い、バイクで駅前まで移動して犯行に及んでいたということです。
バイクで移動しながら泥棒に入る、ということですから、現金などを狙っているのだと思われます。
歯科医で盗んだのが6100円、ということですから、先日埼玉で3000万円現金が盗まれた被害がありましたが、実際にはそんな高額ばかりを狙っていない・・ということがおわかりいただけると思います。
高々数千円の被害か・・と思われるかもしれませんが、実際には侵入の際にガラスを割ったり、扉をこじ開けたり・・といった手口で侵入することが多いため、ガラスや扉の修繕費に数万〜数十万円必要となってしまいます。また、侵入された部屋は荒らされていることが多く、引出しの中などもぐちゃぐちゃに出されていて、片付けるだけでも大変です。警察が現場検証で入るので翌日は片付けもままなりません。
仕事は休業。その間の売上も上がらず、取引先に対して大きな問題が発生する可能性もあります。
泥棒の中には、什器備品にいたずらしたり、破壊したり、場合によってはその場をトイレ代わりに使用したり・・といったこともあるようです。
よく被害に遭った方にお聞きすると、泥棒が触ったかもしれないと思うとドアのノブが触れない・・といった方もいました。怖くなって引越しをする方もいます。
やはり泥棒に対しては、狙わせないことが最大のポイントです。
そのためには、泥棒の嫌がる4原則「目」「音」「光」「時間」をうまく組み合わせて、「泥棒が嫌がる環境」を作ることです。
具体的には、
●人目につきやすいよう塀を低くする。植木を剪定する。防犯灯や外灯をつける。死角をなくす。
●物理的防御で、窓ガラスに防犯フィルムを貼る。(5分以上破壊行為にもつようにする)
●扉、窓に補助錠を付ける。(侵入行為に時間がかかるようにする)
●無施錠な場所がないか必ず確認し、施錠を徹底する。
●死角を補完するように防犯カメラを付ける。
●防犯システムを設置する。特に目立つ場所に防犯システムが設置されていることを示すような防犯ベル・サイレン・ステッカーなども取り付け、「見せる防犯」を行う。
といった方法を組み合わせることが重要です。
投稿者: スタッフ (2008年5月29日 10:06)