今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「体力の限界」おじいちゃん泥棒 引退宣言
「体力の限界を感じたので引退します」
こんなせりふを聞くと、横綱とか野球選手などを思い浮かべますが、実は泥棒のお話。
この5月に捕まった泥棒(62歳)。
「体力的にも厳しいし、もう捕まりたくない。全部供述してやり直したい」−。
男は県内や福島県で約160件、被害総額約460万円の出店荒らしなどを繰り返していましたが、“寄る年波”には勝てなかったようです。
平成18年11月から19年12月まで、車上生活をしながら、那珂市や水戸市を中心とする2県7市町で事務所などを狙った窃盗事件を繰り返していました。
「眠くなってしまうので午後11時までに仕事を終えることにしていた」とも供述。
1日に4〜5件襲うこともあったということです。
盗品をリサイクルショップに転売、パチンコ代や生活費に充てていました。
先日は「杖ついて逃走、50メートルで御用 74歳の老泥棒」という見出しで、これまたおじいちゃん泥棒が捕まっていました。
腰が曲がり、つえをつきながらも民家に忍び込んで現金を盗んでいたようで、20代から“泥棒”に手を染め、刑務所の出入りを繰り返していました。「死ぬまでこれで生きるしかない」などと供述しているといいます。
いずれの泥棒の話からも、一度泥棒稼業に染まるとなかなか抜け出せないことがわかります。
泥棒の平均年齢はいくつくらいでしょうか?ちょっと調べて見ました。
警察庁の平成19年度統計資料「平成19年の犯罪情勢」によると、平均年齢は出ていませんでしたが、下記のような特徴がありました。
●侵入盗の検挙人員数は平成10年15430人。平成19年は12037人と、この9年で3393人減少。78.0%
●年齢別では平成10年と19年を比較すると、
1)65歳以上が平成19年が急増。平成10年が295人(構成比1.9%)が平成19年では458人(3.8%)平成18年総数は平成19年より397人減っているにもかかわらず65歳以上が391人と67人も増えている。
2)平成10年14歳〜19歳が4667人(20.1%)が平成19年は2464人(21.5%)。2203人減(52.8%)と半減している。
2)どの年度でも最も多いのは20歳〜29歳で約26%を占める。その次が平成19年では平成19年度では14歳〜20歳と30歳〜39歳がほぼ同じ程度で20%台である。30歳〜39歳は平成10年度と検挙人員数は横ばいで構成比だけが15.6%から20.7%に増加している。
高齢化社会を反映しているのか泥棒の世界でもお年寄りが大活躍・・ということです。
「食べていけないから刑務所に戻りたい」といったことを言って捕まる泥棒の記事も目にします。
これからは刑務所の中で、受刑者の健康管理や介護が問題になる時代かもしれません。
投稿者: スタッフ (2008年6月 3日 09:17)