今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
こんなモノも盗まれている!!
盗まれるモノ・・というお話を前回しました。
「犯罪は社会を写す、社会はそれにふさわしい犯罪者を作る」と犯罪評論家の方がおっしゃっていたそうですが、まさにこの泥棒に盗まれるモノも、社会の変化に敏感です。
そして今、最も現代を反映していると思えるのが、「銅製品や銅線などの金属泥棒」です。
マンションの側溝にはめる格子状の金属製のふた(グレーチング)、列車線路を固定する金具、実際に使用されている電線、不要になって撤去した中古エアコン、電気工事店や建築現場に保管された電線束、ビニールハウス内の電飾設備・・単なる金属の塊が、何十キロもあるものや実際に高圧電流が流れているものまで、大きな重機などを使って盗む・・という大掛かりな犯罪もあります。北海道当別町では7月上旬、電柱に取り付けられた電線が200メートルにわたって2本盗まれました。
4月からの北海道内での被害は総延長約2キロに及び、街路灯が停電するケースもあったということです。中には兵庫県高砂市で公園の地下に埋め込まれた銅線の電気ケーブル約1500メートルのうち約1200メートル(約870万円相当)が盗まれたような事例もあります。
この背景には、銅・アルミの世界的な価格高騰があります。
中国や韓国の建築ラッシュで銅やアルミの価格が高騰、その結果、リサイクルなどで買取られる価格も高騰。そうしたことに目をつけた外国人窃盗団もあり、またその話を聞いて真似をする泥棒も出現して被害は全国に多発しているのです。
資材置き場の防犯
ここ数日の被害状況/
●茨城県牛久市は30日、道路わきの側溝の鉄製ふた計94枚(時価47万円相当)が相次いで盗難。ふたは格子状で縦約1メートル、横約45センチ、重さ約40キロ。いずれも山間部や田畑近くの人目に付きにくい場所。
●30日午前2時半ごろ、埼玉県熊谷市上川上の県営熊谷スポーツ文化公園で、ステンレス製車止め22本(264万円相当)盗難。車止めは逆U字形(幅約80センチ、高さ約80センチ)で、1本の重さは約11キロ。地面と固定していた南京錠を切断し、盗んだと見られる。
●29日午前10時ごろ、滋賀県東近江市小今町の水道設備業者の資材置き場で、青銅製のバルブやステンレス製の水道管など計約240個(約86万円相当)が盗まれる。バルブなどはビニールシートをかけて保管していたが、資材置き場に柵は設置されておらず、自由に出入りできる状態だった。
27日に同市栗見新田町で、ステンレス製の鎖約200本が盗まれたばかり。昨年12月にも、日野町などで工事用の鉄板や、銅製のケーブルが相次いで盗まれるなど、金属製品の盗難被害が続いている。
投稿者: スタッフ (2007年2月 2日 09:16)