今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「カーナビ」盗難急増。過去最悪のペース。
「カーナビ」の盗難被害が急増し、今年は過去最多に迫る勢いであることが警察庁の調べで分かりました。今年1〜6月だけで1万8705件に達し、年間3万8669件を記録し過去最多だった05年に迫るペースとなっています。
警察庁は、カーナビの普及で需要が高まり盗難品が転売されているとみており、「取り外し可能なカーナビは持ち帰るなど防犯対策が必要」と話しています。
今年1〜6月の全窃盗事件(約65万7000件)の被害品目別の内訳で、カーナビは現金などを除く高額商品の中で多数を占めます。
その他の品目では▽貴金属・宝石1万411件▽家電製品1万1619件▽パソコン6887件などが続いています。これらは04年以降減少傾向ですが、カーナビは今年上期の前年同期比でも13%増となっています。
日本損害保険協会が自動車ユーザーを対象に今夏実施したアンケート(回答者2万719人)では、49.8%の人がカーナビを装着していると答えています。
又、盗難対策としてカーナビにカバーをかけていると回答した人は21.2%。そのほか▽盗難防止ネジを活用(8.4%)▽暗証番号を入力するセキュリティ機能を活用(7.5%)▽ポータブルカーナビは取り外して持ち帰る(20.2%)など防犯対策を実践する人の割合が少なく、急激な普及ぶりとは裏腹に盗難対策が希薄なことがうかがえます
(12月27日 毎日新聞より一部抜粋)
カーナビ、家電製品、パソコンともに中古市場があり換金が簡単にできることが上位にきている理由ですが、特にカーナビは屋外の自動車内に置かれており、他の商品以上に無防備。
泥棒にとっては、現金が車の中に放置されていると見てているのだと思います。約6割以上が、契約駐車場、自宅駐車場など自分が普段駐車している駐車場での被害です。
狙われにくい駐車場を選ぶことが最も重要です。
やはり、自動車の盗難同様、狙われにくい駐車場にとめ、持ち運びができる場合には持ち運ぶということが必要です。
これからますます不況となっていくことが予測され、そうした中でせっかく減ってきていた犯罪、特に窃盗や強盗、放火などが急増するのではないかと危惧しています。
年末にかけて、できることから実施しましよう。
『防犯(犯罪抑止効果)の高い駐車場を選ぶこと』
●路上駐車はせず、監視の行き届いた駐車場、夜間照明・監視カメラのある駐車場を選び、照明の良く当たる周囲から見通しの良い場所を選択して駐車する。
●「駐車場内 2ルクス。車路10ルクスが警察庁「安全・安心まちづくり推奨要項」における防犯照明の推奨照度」
●一定時間以上車から離れる時には、常に車を確認する。
●容易にキーを人に預けない。預ける時は預り証を受け取る。
●車内にスペアキーを保管しない。
●家の玄関など目立つところにキー・スペアキーを置かない。保管は厳重に。
●キーは人前でキーをわずかな時間でも放置しない。居酒屋・サウナ・スポーツジムなど背広のポケットや入れっぱなしにしたり、テーブルの上に置いたまま離籍しない。
●ボディカバーをつけ、車種を特定されないようにする。
●自宅の車庫はできる限りシャッター付きの車庫の方が安心。人感ライトを設置し、人が来ると自動的に照明が点灯するようにする。
●車外からカーナビが見えないようにカバーをかける。
●持ち運びが出来るタイプのカーナビは駐車時は自宅に持ち帰る。
●カーナビを取り付ける際には盗難防止対策を施した特殊なネジを使用して、取り去りを困難にする。
●自動車盗難防止装置を設置する。
ハンドル固定ロック式防犯装置やイモビライザー、振動センサー・空気圧センサー、電圧変化センサー、キー穴異常センサーなど。
三洋電機コンシューマエレクトロニクスのポータブルナビゲーションを利用するのも一つの防犯対策になると思います。大阪府警察が推進する「安全安心まちづくり」に協力するため、同社のポータブルナビゲーションに、車上狙いなどの盗難多発地点を表示する「盗難多発地点警告」機能を搭載。大阪地区限定に実施します。「盗難多発地点警告」機能では、ルート案内で設定した目的地周辺に盗難多発地点が存在する場合、メッセージ表示と音声でドライバーに注意を喚起。また、大阪府警察本部が提供するデータをもとに、盗難の危険度を3段階に分け、大を赤、中を黄、小を青の3種類のアイコンで地図画面上に表示。地点ごとの詳細情報も確認できるようにするということです。(情報提供:新日本保険新聞社)
参考/
損保協会、自動車盗難に関するユーザーアンケート結果公表(12月26日 サーチナ)日本損害保険協会は、「自動車盗難に関する自動車ユーザーの意識を調査するアンケート」を実施し、このほど調査結果をまとめた。今回のアンケートでは、昨年に引き続き自動車盗難と車上ねらいに関する調査を行った。
カーナビの装着率は全体で約5割、車種別にみるとミニバン・1BOXが7割以上と高く、軽自動車は3割未満と車種によって装着率に差がある。いずれの設問でも、カーナビ盗難対策について「すでに実践している」と回答した人の割合は少なく、とくに「固定されたカーナビに盗難防止ネジを活用する」や「セキュリティ機能を有したカーナビを活用する」については、10%にも達していなかった。
また、多くのアンケート回答者が「カーナビ盗難対策を知っているが実践していない」または「カーナビ盗難対策を知らなかった」と回答しており、カーナビ盗難の現状についての理解がまだ進んでいないことが分かった。
投稿者: スタッフ (2008年12月27日 11:52)