今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
強盗に入った理由
「100年に一度の大恐慌」といった言葉が聞かれるようになり、予想通り「強盗」が急増しています。
この「強盗」の犯人がなぜ強盗したのか?供述している犯人の言葉をちょっと調べて見ました。
●「島根県にいる父親に会いたくなった。コンビニ強盗かタクシー強盗をして交通費をつくろうと思った」
27日午前7時半ごろ、東京都台東区根岸のコンビニ「サンクス鶯谷店」に入った強盗36歳。所持金は21円。左手を布袋に入れて店員に突き出し、凶器を持っているように装っていた。
●「家賃を3カ月分滞納していたのでやった。最近は水だけを飲んでやり過ごしていた」
派遣社員の仕事がなくなり生活に困窮した末、大阪の「コンビニエンスストアで現金を奪おうとしたとした男35歳。15日午前3時15分ごろ、大阪府泉大津市尾井千原町のコンビニ「サークルK尾井千原店」に強盗。派遣社員として運送会社などで働いていたが、不況の影響で派遣先が見つからず、11月上旬ごろに派遣会社を辞めていた。所持金は9円。
●「子供とブラジルに帰る金が欲しかった」
群馬県で22日、酒店経営の女性(58)が自宅から出てくるのを待ち伏せして暴行して、けがを負わせたうえ、現金約760万円が入ったバッグを奪って逃走し強盗傷害の現行犯されたブラジル国籍の2名。2人はいずれも勤め先から解雇を言い渡されたばかり。
所持金が数円というのが本当にあるのですね。
「派遣切り」が問題化していますが、こうした職を失い、住み所を失った人が強盗に走り、強盗が急増しているのです。
「そんなものはない」と一喝されて逃走したり、ベルが鳴って逃走したり・・しょせんにわか強盗ですから簡単に犯行を終えている例もありますが、皆が皆そんなことはありません。
これから数ヶ月〜数年はこうした厳しい経済環境が続くと考えられます。
その間はこうした強盗も増えつづけると推測されます。
自分の命と財産は自分で守るためにも、防犯対策がますます重要になってきます。
コンビニエンスストアの防犯対策/
●店員は複数名配置し、特に深夜時間帯(午後10時〜午前7時)単独の時間を作らない。複数名での売り場勤務を実施する。
●全てのお客に対して必ず顔を見て挨拶(声かけ)の徹底。「犯罪を計画して下見をする時に顔を見て挨拶されたので犯行をあきらめた」という捕まった犯人の声もあり、防犯 効果が高い。挨拶は店舗が明るいイメージとなり、販売促進効果にもつながる。
●タクシー会社と協力し空タクシーの待機場所にしてもらう。
●強盗を絶対に出さないといいう姿勢を明確にするべく「コンビニ強盗排除宣言」などのポスター・ステッカーを目立つところに貼る。
●潜在的犯罪者に対し犯行を断念させるための広報として警備員の巡回など警備体制の強化。
防犯 マニュアルの作成。人命尊重を最優先にしたマニュアルを作成し、日頃より教育と訓練を実施する。
●防犯 責任者の選定。各店舗ごとに防犯 責任者を指定し、防犯 設備の点検・整備、従業員への防犯 指導と防犯 訓練の実施、110番通報マニュアルの備え付けなどの任務を遂行する。
●レジ内には必要以上の現金を置かないことを徹底する。投下式金庫などを活用するとともに、レジ内の現金は概ね3万円以下とする。
●アルバイト・店員に対する実践的防犯 訓練の実施。
●チェーン店本部による防犯 診断と防犯 指導の実施。
●店舗の構造を考慮し、内外の死角をなくし、視認性を高める。商品棚の配置もレジからの死角ができないように配置し、高さも高くしない。
●ATMの設置の場合レジからの監視が可能な場所に設置する。
●駐車場、ATM、レジ、バックラード、店内に逆光補正機能つきの防犯 カメラを設置する。死角が発生しないように配置し、ハードディスクレコーダーで録画する。
●防犯 カメラの点検を定期的に行う。設置場所の見直し、適切な画角かどうかなどを確認するとともに、録画されている画像が鮮明かどうか確認する。実際に防犯 カメラが設置されていても録画されていなかったケースが約1割強あった。不動作、テープなし、故障、録画装置なし、画像不鮮明など。
●強盗対策用防犯 設備を設置する。
●緊急通報装置。腕時計型送信機やフットスイッチなどと連動し、オーナーや店舗経営者、本部などに自動通報する。
●リアルタイムの画像を携帯電話に送信する。
●カラーボール・カラースプレイ・強盗対策シールドなどをレジに常備する。
投稿者: スタッフ (2009年1月 6日 11:27)