今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
セルフガソリンスタンド窃盗団の手口と防犯対策
セルフ式ガソリンスタンド(GS)の精算機を狙った窃盗事件が08年1月以降、関東甲信、静岡の10都県で約240件起きています。
●08年1月以降、1都9県で確認された。それぞれの件数は多い順に▽東京68件▽千葉62件▽埼玉29件▽神奈川26件▽茨城24件▽栃木・長野各8件▽群馬6件▽山梨4件▽静岡3件(埼玉と神奈川は08年7月以降の数字)。
●被害総額は数千万円に上るとみられる。
●防犯カメラの映像などから、犯人はいずれも黒い目出し帽をかぶった若い男の2〜3人組で、客の少ない午前2〜4時ごろ主に幹線道路沿いのGSの精算機をバールで壊していた。犯行時間はわずか1、2分で、目撃した従業員が110番しても警察官の到着前に車で逃げ去っていた。
・今月2日午前3時45分ごろ、東京都立川市上砂町3のセルフ式GSで、目出し帽をかぶった男2人が給油機に付けられた精算機2台をバールでこじ開け、計約34万円を盗んだ。犯行の様子はスタンドの防犯カメラに録画されていた。
それからの約35分間で、近隣の福生市や瑞穂町などでセルフ式GSばかり3カ所が相次いで被害に遭い、計約33万円が盗まれた。
セルフ式GSは08年3月末時点で全国に7023カ所。人件費が節約できるため増加傾向で、4年前からほぼ倍増しています。
なぜこんなにセルフガソリンスタンドに被害があるのかというと、
●被害に遭った都内の業者によると、セルフ式GSは24時間営業で深夜は従業員1人の場合が多い。
●防犯上の理由から夜間は現金を回収しないため、精算機に釣り銭を100万円以上入れておく場合もある。
●精算機など設備は破壊を想定して作られていない。
セルフガソリンスタンドの防犯対策
●精算機の現金は頻繁に出し、夜間金庫などに保管する。高額にならないようにする。
●従業員が一人の時間帯をできる限り短くする工夫をする。
●犯人グループに「ここはサイレンがついて警備している」ということをPRし、犯行対象から外させるように目立つところに防犯灯を設置する。
●非常用押しボタンを押すと、その場でサイレンや音声メッセージを流し威嚇撃退する防犯システムを設置する。
●防犯カメラの映像を経営者の携帯電話にすぐに動画送信するシステムを設置する。
投稿者: スタッフ (2009年2月10日 15:52)