今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
重文の旧住友邸全焼 放火の可能性も。
115日午前5時ごろ、国の重要文化財に指定されている横浜市戸塚区東俣野町の「旧住友家俣野別邸」が燃えていると、近所の住民から119番があった。同6時20分ごろに鎮火したが、木造2階建ての母屋延べ約650平方メートルを全焼し、隣接していた資材置き場のプレハブ小屋2棟も焼けた。けが人はなかった。
5隣接する工事用のプレハブ2棟も焼けました。
人は住んでおらず、けが人はありませんでした。
神奈川県警戸塚署は放火の可能性もあるとみて原因を調べています。
俣野別邸は改修補強のため、昨年1月から工事中でした。
周囲は高さ約3メートルのアルミ製フェンスで囲まれ、侵入者を探知する赤外線センサーも設置されていたが、警報装置が設置されていたが反応はなかったということです。
(3月16日 産経新聞・時事通信より抜粋)
現場は横浜市の西南端で、藤沢市との境。藤沢市では昨年1月、昭和初期の洋館「旧モーガン邸」が全焼する不審火があり、県警は関連を調べています。
歴史のある建物が全焼・・ということで、関係者は相当ショックを受けておられると思います。
外部からの侵入者を検知する赤外線センサーが設置されていたにも係わらず、警報が出ませんでした。
火災も近所の人が通報していますので、火災感知器なども作動しなかったと見られます。
放火犯がなんらかの事前の対応をしたのでしょうか?
ニュースでは詳細が記載されておらず、わかりかねます。
ただ、赤外線センサーを設置する場合でも、センサーの赤外線の方向を侵入者にわからないようにカムフラージュして設置する必要があります。フェンスに設置する場合や塀の上、下に設置する場合などにより赤外線センサーの取付場所は異なります。
又、1本の警戒ラインに頼るのではなく、最低二重の警戒ラインを設定し、もし万が一不審者が1本目の警戒ラインを超えて侵入したとしても次の警戒ラインで検知できるようにすることが重要です。
室内用の立体センサー(パッシブセンサー)、窓・扉開閉検知センサー(マグネットセンサー)も合わせて設置することで隙がなくなりより安全なシステムを組むことが可能です。
お寺や今回のような重要文化財の建物は、放火や火災などが発生すると取り返しが付かない事態となります。
放火対策としては、
● 不審者を敷地内に入らせないための防犯システムを設置する。
● 炎の段階で検知し知らせる炎センサーを設置する。
● 侵入や火災・放火などの異常発生時にはあらかじめ設定した5カ所の携帯電話にメール・音声・動画で通報する。
投稿者: スタッフ (2009年3月16日 10:07)