今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大分 野焼きで高齢者4名死亡
70代以上の男女4人が犠牲になった大分県・湯布院町の野焼き事故。熊本県の阿蘇山のすそ野や北九州市の平尾台で行われる野焼きに携わる関係者からは、作業の危険性とともに、人手不足のため高齢者が作業を担わざるを得ない現状を懸念する声も聞かれた。
●死亡した4人のうち宮本義広さん(75)=同市湯布院町塚原=以外の3人は現場での野焼きに参加するのは初めてだった。
●野焼きは昨年まで事故現場を含む2地区で同時に行っていたが、参加者の高齢化で人手が足りず、今年は午前と午後に1地区ずつ実施。宮本さんを除く3人は、昨年まで別のもう1つの地区を担当し、事故が起きた地区は初めてだった。慣れない場所だと、火の走り方が分かりにくい。
●亡くなった4人は防火帯(幅約8メートル)の外に燃え移った際に火を消す役割だったが、遺体が見つかったのは防火帯などに囲まれた野焼きのエリア(約30ヘクタール)内。2人は東側の谷付近で、別の2人は西側の山頂から中腹にかけて見つかった。4人の遺体は20‐200メートル離れていた。なぜ4人が防火帯の内側に入ったかについて、地元消防団の1人は「予定以外の場所に火が広がってしまい、消そうとして近道をしたのではないか」とみている。
●乾燥注意報下での野焼きが恒常的に実施されていた。県内全域に注意報が発令されているのを知りながら、野焼きの実施を黙認した市の安全管理に問題があった可能性もある。
慣れない野焼きで想像以上に火の回りが早く、逃げられなかったということだと思います。亡くなった4名はいずれも高齢ですから逃げる体力も途中からなくなってしまったのかもしれません。
ただ、こうしたことがあると、ボランティア団体や組合などで実施しようとする人がいなくなるのではないかと少々気がかりです。
大分だけでなく多くの地域で野焼きは実施されていますが、いずれも高齢者が中心で実施せざるを得なく、又命がけの作業という面は避けられません。
いずれにしても、今後は今回を教訓により一層の注意が必要です。
注意点/
●風速などの気象条件を考慮。乾燥注意報が出ている時には実施しない。
●あらかじめ焼く部分と焼かない部分を分ける防火帯をつくり、点火場所や焼く方向など綿密な計画が必要。
●参加者には研修を実施し、初めての参加者には必ずベテランがペアで行動する。
●消防署、消防団のほか、自衛隊にも協力を依頼、5‐6人のグループに1人の割合で無線を所持した自衛隊員に同行してもらい、点火時などの連絡態勢を強化する。
●単独行動をしない。
●未燃焼部分に立ち入らない。
●入っても、常に退路を確認しておく。
( 3月18西日本新聞より一部引用)
投稿者: スタッフ (2009年3月19日 10:17)