今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
事務所荒らし。落ち着くために毎回トイレに。
泥棒は侵入前に綿密に下見をして「侵入しやすく、人目につかず逃げることができる」など、安全性・確実性・容易性の面でターゲットを決定し、犯行直前にも「不在確認」をして犯行に及びます。
それでも、犯行前、犯行中は極度の緊張状態にあります。
(詳しくは泥棒が狙いを定めるまで)
そんな極度の緊張状態を紛らわすために、泥棒は色々とゲンを担いで現場で行います。
そんな泥棒の事例がニュースに掲載されていましたのでご紹介します。
神奈川県内で事務所荒らしを繰り返していたとして、県警捜査3課などは8日、建造物侵入と窃盗容疑で、厚木市三田南の無職男(31)を追送検した。
平成20年4月20日午前2時ごろ、藤沢市遠藤のプラスチック製造会社の事務所に窓ガラスを割って侵入。現金1万8000円とパソコンなどを盗んだ疑いが持たれている。
男は「300件以上1000万以上盗んだ」と供述しており、県警で裏付けを進めている。
男は、捜査が自分に向けられないように、「7色の手口を持っていた」と供述。盗みに入った事務所で気持ちを落ち着かせるために毎回、トイレに入っていたという。
(4月8日産経新聞 より引用)
この7色の手口を持って、自分の犯行と気付かせないようにしていました。
多くの泥棒は、最初に成功した手口を繰り返し、精度を上げていきます。
そのため、ガラスの破り方、ドアのこじ開け方、推定される道具などから捜査を進めていきます。
この泥棒はそんな捜査の裏をかくつもりで、7種類の手口を使っていたつもりなのでしょう。
事務所のトイレを毎回使用する、という泥棒の話は、以前にも聞いたことがあります。
運がつくように?必ず大をするという泥棒もいます。
最近は犯行時間が短縮化しており数分で犯行を終了する窃盗団が増えていますが、今回紹介したような単独で、自分の手口に拘りを持ち犯行を継続している職人的な泥棒も昔と同じように暗躍しているのです。
投稿者: スタッフ (2009年4月 9日 09:28)