今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
全員スーツ姿、細身男が20〜30cmの隙間から侵入 大阪で中国人窃盗団逮捕
マンション専門泥棒が連続して逮捕されています。
●大阪や兵庫、奈良など7都府県で中高層マンションを狙って空き巣を繰り返したとして、大阪府警捜査3課と吹田、松原署などは13日、窃盗の疑いで、いずれも中国籍で福建省出身の男(44)ら男5人と女1人の計6人を逮捕、送検したと発表した。グループによる空き巣被害は平成19年1月から昨年7月までの1年半で約340件、被害総額は約3億3800万円に上っていた。
6人は主にオートロック式のマンションを物色。廊下に面した窓の格子を格子を1、2本外して30センチほどのすき間を作り、ガラスを焼き切り、20〜30センチのすき間からメンバーの細身の男が室内に侵入して内側から玄関を解錠。仲間を引き入れる手口で犯行に及んでいた。犯行時は、全員がスーツ姿で会社員を装っていた。
19年10月10日夜、大阪市平野区の高層マンションの一室に侵入し、現金約270万円を盗むなどしたとしている。
(4月13日 産経新聞より引用)
●マンションで現金などを盗んだとして、警視庁捜査3課などは9日、窃盗などの疑いで、埼玉県所沢市東所沢、コロンビア国籍無職Aら男女3人を再逮捕した。
「母国の家族のために生活費が必要だった」と述べ、容疑を認めている。
昨年12月31日から都内や同県内のマンション最上階で起きた約70件(被害約5000万円相当)の空き巣に関与したとみて、裏付けを進める。
2月27日、東京都板橋区の6階建てマンション最上階にある男性会社員(28)宅に、バールでドアの鍵を壊して侵入。現金約5万円やカメラなど118点(計約27万円相当)を盗んだ疑い。
同課の調べに、3人は「最上階なら外から電気が消えている部屋が分かりやすく、居住者が帰ってきても、部屋まで来る間に逃げられると思った」などと供述しているという。
(4月9日 時事通信より抜粋)
いずれも、お金を持っている、上階やオートロックマンションは防犯意識が低い、外部から無人であることが分かる、といったことが、マンション専門泥棒のマンションを狙う理由です。
マンションの場合、隣の人の顔も知らないといった住民間のコミュニティの希薄さが、泥棒が侵入しやすいとしている背景にあります。犯行途中で住民に会ったとしても、誰も不審に思わないからです。
不審に思われないために、背広姿でサラリーマンや作業着姿で電気工事人を装います。
防犯マンション登録制度というのがありますが、まだまだ全ての都道府県で実施されているわけではありません。
防犯意識を高め、住民間の関係を強化し、防犯カメラや防犯システムを設置するなど防犯対策を実施することが必要です。
マンションの防犯対策
● マンションそのものに簡単に侵入されないように、防犯カメラを屋外駐車場、玄関外、エレベータホール、廊下、エレベータ内などに設置し、不審者に対して抑止効果を発揮させるとともに、自動録画し事件時には確認できるようにする。(警察立会い、役員全員確認など住民間の運営基準を作ることも重要)
● マンションの外階段に別の建物から簡単に移り侵入されないようにする。
● 防犯灯などを追加し、死角を少なくする。
● 住民間のコミュニケーションを強化する。
● オートロックを過信しない。上階でも侵入されることを意識する。
● 扉・窓には補助錠を設置する。補助錠は見えないように設置する。
● ベランダに赤外線センサーや人感ライトなどを設置する。
● 入居スペースごとに、侵入警戒・威嚇撃退システムを設置する。
投稿者: スタッフ (2009年4月14日 09:45)