今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
万引き急増。マイバック持参がアダになるスーパーも。
先行きの見えない不況が原因でしょうか?
万引きは、警察庁の資料によると、2004年から認知件数、検挙件数、検挙人員は減少しているが、高齢者(65歳以上)の万引きの検挙人員は2万5854人で、前年に比べ794人(3.2%)増加しています。
生活苦を理由の食品などの万引きも、ここのところ増えており、連日ニュースに掲載されています。
スーパーなどの万引き増加の原因は、不況による生活苦以外に、エコ対策のため呼びかけている「マイバック」があります。
読売新聞(2009年4月3日) によると、富山県のあるスーパーの経営幹部は「万引きの件数は、前年比7〜10%増えた」と打ち明けています。
別の店員(33)は、「買い物かごに忍ばせたマイバッグにジュースなどを入れてレジを通り抜ける被害に遭った」と語っているようです。
万引きをなんとかしたい、という店側の対策は、対応した店員や警備員の怪我といったこともあるようです。
●福岡県では10日午後2時40分ごろ、無職少年(16)が南区の衣料品店で男性用下着など6点(計4351円)を万引きしたとされ、無職少女(16)は取り押さえようとした女性店員(24)をバイクで引きずり、頭部打撲の軽傷を負わせたとして逮捕された。(4月28日毎日新聞より抜粋)
●スーパーなど被害を最小限に抑えたい店側は、取り締まりを警備会社に委託するところが多い。しかし、取り締まり中に、犯人から思わぬ抵抗にあい、警備員がけがをするケースも後を絶たない。警備員が万引き犯から宮城県北部の大型ショッピングセンター。2月、閉店近い午後10時ごろ、衣類や時計など7点(合計3万4000円相当)を買い物かごにいれたまま、レジを素通りし、店外に出た中年の男に警備員が声をかけた。「まだ会計がお済みでない商品がありませんか」。男は、“かご抜け”と呼ばれる手口の常習犯として、店側が以前からマークしていた。
「ない」と否定する男に対し、警備員は「では、商品を袋にお入れしますので店内へ」と誘導したところ、男は突然走り出し、取り押さえようとした警備員ともみ合いとなった。警備員は顔を殴られたうえ手にかみつかれ、小指骨折などのけがを負ったという。男は、強盗傷害容疑で逮捕された。(4月24日産経新聞より抜粋)
また、警備員自身が窃盗という被害も発生しています。
●生活苦から自分が夜間警備をしているスーパーの食料品を盗んだとして、埼玉県警川口署は16日、さいたま市西区西遊馬、警備員男(55)と妻(55)の両容疑者を盗みの疑いで逮捕した。
逮捕容疑は、2人が16日午前0時20分〜2時ごろの間、同県川口市前川1の「ジャスコ川口前川店」で、卵や納豆、ハム、梅干しなどの食料品70点(計約1万9500円相当)を盗んだとしている。
2人は「生活が苦しかった」と供述。自分たちが食べるつもりで盗んだとみられ、最高額の商品は「ウナギのかば焼き」(1580円)だった。夫はは夜間1人で警備しており、従業員の帰宅後に妻を呼び出したという。(4月16日 毎日新聞より抜粋)
利益確保が規模しく、たかが万引きではすまない現場での戦いは今日も続いています。
投稿者: スタッフ (2009年4月30日 13:18)