今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
鉄板泥棒。電話線切りつつクレーン車で逃走。
泥棒による被害には間違いないのですが、ちょっと変わった二次被害が茨城県で発生しました。
●365世帯通話不能に
5日午前0時5分ごろ、つくばみらい市下長沼の資材置き場で鉄板をクレーン付きトラックに積み込もうとした男2人を近くの男性が見つけ110番した。男2人は逃走したが、窃盗未遂容疑で逮捕された。
常総署によると、逮捕されたのは常総市菅生町、自称リフォーム業男(47)と住所氏名不詳の40歳くらいの男。
男はクレーンが高さ7メートルまで上がった状態でトラックを走らせ、電線を切断しながら約2キロ逃走。常磐道下のトンネルでクレーンが天井にぶつかり、取り押さえられた。
NTT東日本茨城支店によると、クレーンに電話線4カ所が切られ、電柱1本が倒壊。365世帯が通話不能になった。また、東京電力茨城支店によると、電線15カ所が切られ、9世帯が停電した。
(5月6日毎日新聞より引用)
資材置き場でクレーン付きトラックを乗りつけ鉄板を盗む。
ここのところ被害記事が少なくなった「金属盗難」ですが、見付かったため、クレーンが高さ7メートルまで上がった状態でトラックを走らせ逃走したから、単に窃盗被害だけですまなくなりました。
電線が切られ、電柱が倒壊、トンネルにもぶつかっていますので何らかの被害があると思われます。
民家や走行中の他の自動車、歩行者などに被害が出なかったのが不幸中の幸いでした。
このように、泥棒は見付かった時点で「我を忘れ」無我夢中で逃走します。
何故なら、「捕まりたくないから」です。
泥棒は何度も同じ手口で侵入を繰り返す再犯が多く、逮捕されると余罪も出てきて何年も刑務所の中に入る・・ということになります。
だからこそ、捕まりたくないために必死に逃走するのです。
精神的にも追い込まれ、そういうときに「偶然人と出くわす」と、命にまで危害を加えるということにもなりかねないのです。
泥棒がそういう精神状態で犯行に及んでいることをぜひ知っていただきたいと思います。
そして、そういう泥棒は「完全犯罪」を狙い、安全性・確実性・容易性を重視してターゲットを狙います。
そのために十分な下見を行うのです。
そんな泥棒に対しては「泥棒の嫌いな防犯環境を整える」ことで「泥棒がここはやめよう」という気持ちにさせることが大切です。
泥棒の嫌いな防犯環境の作り方
投稿者: スタッフ (2009年5月 7日 11:42)