今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
巧妙な振り込め詐欺の手口
千葉県警捜査2課がまとめた今年1〜4月までの県内の振り込め詐欺の発生状況は
●4月になって、犯行手口が、被害者宅に犯人らが直接金を受け取りに訪れる“手渡し”が減った一方で、ATM(現金自動預払機)を使って被害者の金をだまし取る手口が増えている。
犯人の要求に応じるふりをして、逮捕に結び付ける「だまされたふり作戦」など県警の捜査手法を犯人側も意識して、素早く手口を変えるなど巧妙さが目立つという。
●1〜4月の振り込め詐欺認知件数は前年比273件減の116件、被害総額が前年比約4億5200万円減の約2億2200万円の減少傾向。4月の認知件数は月間認知件数の最小記録だった3月の21件から8件増加の29件で、3、4月とも被害総額はいずれも約3900万円と横ばいだった。
●被害者が犯人から金をだまし取られた方法をみると、3月には“手渡し”が10件あったが、4月には半数の5件に減少。一方で、ATM利用が3月の11件に比べて4月は24件発生している。
●高齢者宅に「携帯電話をトイレに落としたので番号が変わった」と被害者の子供を装った“アポ電”と呼ばれる電話がかかり、翌日、または数日後に「先輩や友人の連帯保証人となり、その返済のために至急に金が必要だ」「不倫女性とのトラブルから関係者にけがをさせてしまった。慰謝料が必要だ」などと再び電話があり、現金をだまし取られる手口が多発している。従来のオレオレ詐欺では1度目の電話ですぐに金の話を持ち出すパターンが多かったが、最近ではアポ電から実際の金の要求の合間に、「雑談だけの電話」も多い。「犯人は探りを入れて金をだまし取れるか判断しているのではないかと推測される。
このパターンの犯行が増えたのは、犯人が同一グループの可能性のほか、犯行マニュアルが出回っている可能性もある」とみている。
県警の防犯対策としては、
・ATM周辺で捜査員らが高齢者に声をかける「ATM特別警戒週間」の実施や銀行員やコンビニ店員らに高齢者への声かけを推進するなどの取り組みを行い、ATMを利用した振り込め詐欺は減少傾向だった。
・今年からは、電話を受けた高齢者が振り込め詐欺だと気づいてもだまされたふりをして県警に通報し、張り込んだ捜査員が金を受け取りにきた犯人を検挙する「だまされた振り作戦」が成果を挙げているため、犯人側が県警の捜査手法に合わせて、効率の良い方法を探りながら、金をだまとっている姿が浮かび上がる。
(5月20日 産経新聞より引用)
どんどん手口が変わる振り込め詐欺。
給付金の支給をネタにした詐欺も最近増えているようです。
いずれの場合にも「急いで振り込まない」「必ず本人に電話で確認する」ことが必要です。
但し、電話番号が変わったといって、事前に詐欺犯が所有している携帯電話番号を知らせてきたり、元々本人の携帯電話に別の詐欺犯が電話をかけて通話中の状態にして確認できないようにするなど
本当に手が込んできています。
先日もバックに中国人組織があるといったニュースも掲載されていましたが、詐欺犯がどんどん進化している以上、防衛する側としても常に最新の防犯情報、犯罪情報を入手し、対策をとることが絶対に必要です。
投稿者: スタッフ (2009年5月21日 14:02)