今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大丸8階外壁に人が通れる穴。「爆窃団」か?
またも「爆窃団」と思われる手口です。
●23日午前9時10分ごろ、神戸市中央区明石町の百貨店「大丸神戸店」の8階時計売り場でショーケースが壊され、高級腕時計「ロレックス」約60点、計約4千万円相当が盗まれているのを出勤してきた男性店員(47)が発見し、交番へ届け出た。
8階の売り場の外壁に人が通れるほどの穴が開けられているのが見つかっており、近くにはバールと直径2センチほどの太さのロープが残されていた。外壁を壊して貴金属を狙う手口は「爆窃団」と呼ばれる外国人窃盗グループの手口と似ており、関連を調べている。
穴はショーケースの裏側の壁に直径約60センチほどの大きさで開けられていた。壁の外は避難通路で、さらに非常階段につながっている。
犯人はこの穴から侵入したとみられるが、同店によると、非常階段や通路にセンサーが取り付けられているが、反応していなかったという。
同店は22日午後9時すぎに、警備員が見回った際には異常はなく、23日朝、開店前の準備に当たる店員が発見した。
同店の社員の1人は「センサーで人が通ればわかるようになっている。どうしてこうなったのか、全く想像できない」と話していた。
(6月23日産経新聞より引用)
今回の犯行において
● なぜ非常階段や通路に設置された侵入検知センサーが侵入者を検知しなかったのか
● どうやって8階に人間が入れるほどの大きな穴を開けることができたのか
ということが疑問です。
特に侵入センサーに関しては、立体的に侵入者を検知するしくみであるため、システムのセットを解除しないと検知するはずで、ちょっと理解に苦しみます。
宝石貴金属店への侵入窃盗はハイリスク・ハイリターンの典型です。
したがって、防犯対策も幾十にも対策をすることと、犯行をできる限り継続させないしくみづくりをすることが重要です。
各種センサーも二重、三重に警戒ラインを設定し、まずは建物外、そして窓、通路、売り場という風に段階ごとにセンサーを設置することが大切です。
又、侵入検知センサーが検知したら、まずは大音量のサイレンや防犯ベルで威嚇撃退すること。
そして同時に、霧を噴射させ、犯人の視界を遮り侵入を継続させないように対応することが重要です。
投稿者: スタッフ (2009年6月23日 18:02)