今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
クレジットマスター
【クレジットマスター」ってご存知ですか?
●「クレジットマスター」
16けたのクレジットカード番号のうち複数のけたに、決まった数字を足し引きしていくと、特定の回数で元の番号に戻る。その過程で出てきた番号は、他人が使用しているものに該当する可能性があるという。カード番号の並びの規則性を悪用した方法。こうした計算を瞬時に行う自動ソフトも出回っているとされる。カード業界の関係者などによると、10年ほど前から被害が確認されているが、具体的な防止策は見つかっていない。
この「クレジットマスター」による犯罪の摘発が初めて発生しました。
警視庁は6日、窃盗の疑いなどで大阪市内の無職の男(45)の逮捕状を7日に取る方針を固めました。
ニュースに「クレジットマスター」に関して記載されていましたのでご紹介します。
●インターネット決済とクレジットカード番号の規則性を悪用した新たなカード犯罪の一端が明らかになった。警視庁が7日に窃盗容疑などで逮捕状を取る大阪市の男らは、カード番号と有効期限だけで簡単に決済できるネットの通販サイトに着目。「クレジットマスター」と呼ばれる手口で、他人になりすまし購入を繰り返していた。カード番号の仕組み自体を悪用しているため、カード会社なども番号流出の防止に打つ手がないのが実情だ。専門家は「ネット決済に暗証番号の項目を追加するなどの対策が急務」としている。
カード会社関係者によると、これまでカード犯罪では、スキマーと呼ばれる機械を使ってカードの磁気情報を盗み取る「スキミング」や、偽のウェブサイトのURLを張りつけたメールを送りつけ、カード情報を登録させる「フィッシング」と呼ばれる手口の被害が目立っていた。
特殊な機械や技術が必要なこれらの手口に比べ、クレジットマスターは元になるカードがあれば、あとは計算を繰り返すだけの比較的単純なものだ。男らは、通販業者のサイトで次々と番号を打ち込んでいくことで、実在する他人のカード番号に行き着いていた。
NPO法人「日本情報安全管理協会」(東京都)は、「クレジットマスターによってカード番号を知られることは防ぎようがない。ネット上で不正利用するため、犯人にとってリスクの低い手口」とする。
複数のカード会社によれば、クレジットマスターの被害報告は約10年前から寄せられているという。
日本クレジット協会の調査では、今年1〜3月までのスキミングやフィッシングなど不正行為による被害額は25億9000万円。クレジットマスターによる被害件数もこの中に含まれるとみられるが、カード会社が詳細を公表しないため、実際の被害は不明だ。
カード会社関係者は「サイト上でより多くのカード情報や個人情報を打ち込むシステムにするなど、業界で統一ルールを作る必要がある。ある程度、ネット利用者に手間をかけてもらうしかない」と指摘する。
(7月7日産経新聞より引用)
インターネットで通販するとき、「こんな簡単な内容で本人確認して決済するの?」と思うことがあります。実際にこうした犯罪が多発すると、クレジットカードそのものの価値が下がってしまうことになると思います。
暗証番号は必須、それ以外にも本人確認のための個人情報を入力させる方法を併用することが、顧客の安全、安心を守ることにつながります。
安心して買い物ができることこそ、利用者がもっとも重視していることであると思います。
投稿者: スタッフ (2009年7月 7日 11:22)