今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
三重で4寺社24体の仏像盗難
8月に、文化庁の重要文化財に関する防犯対策の状況調査結果では、防犯カメラや防犯設備がない建造物が全体の53%に上るといったことでした。
それに対し、NHKの調査によると、過去3年間で少なくとも242体仏像が盗難被害があったということで、
全国各地で仏像の盗難事件が相次いでいます。
三重県でも今年に入り24体もの仏像が盗まれる被害が発生しています。
◇いずれも文化財指定なし−−両署、窃盗容疑で捜査
伊賀地域で今年に入り、仏像などが寺社から盗まれる被害が相次いでいることが伊賀、名張両署への取材で分かった。判明しているだけでも4日現在、4件24体の被害が出ている。盗まれたのは、いずれも文化財指定を受けていないものばかりで、両署は、転売目的の可能性もあるとみて窃盗容疑で捜査している。
■名張市滝之原の不動寺(無人)では8月2日、本堂の不動明王像(高さ約1・2メートル)がなくなっているのが見つかった。近くの自営業、U(70)らが管理しており、最後に像を確認したのは1月で、その際にも木・金属製の立像(約20〜60センチ)4体が盗まれているのが分かった。梅本さんは「来年の護摩法要までに不動明王像が見つからなかったら、新しいものを買うしかない」と落胆。警報器の設置を検討している。
■伊賀市では、7月に観音寺(高尾)で木製の阿弥陀(あみだ)仏座像が、徳楽寺(西高倉)から役行者(えんのぎょうじゃ)像など3体が盗まれているのが発覚、
■今月に入っても、菅原大辺神社(大野木)から弥勒菩薩座像など15体がなくなっているのが分かった。
(9月5日 毎日新聞より引用)
仏像盗難は、換金目的のものと、自分のコレクションにしたいというものの2通りあります。
重要文化財の指定のない仏像の方がアシがつきにくく換金しやすいという理由で泥棒のターゲットになりやすいのです。
又、無人寺の仏像の多くは錠前だけ、無対策といった状態が多く、又寺の場合人がいても「参拝者」と不審に思わない、昼間にどうどうと参拝者を装って下見ができる、といった「犯罪しやすい環境」が整っています。
又、無人寺の場合、今回の被害のように、被害に気がつくまで数日経過してしまっている・・といったことも多いようです。
無人寺こそ仏像盗難を許さない防犯対策が必要です。
今はその場にいなくても携帯電話で寺社への不審者侵入や放火などを即検知し、瞬時に知ることができます。どこにいても寺の状況を把握することが可能です。
仏像は日本の宝。なくなってから嘆いても、元に戻るケースは稀です。
ぜひとも寺の防犯対策をお勧めします。
投稿者: スタッフ (2009年9月 9日 16:24)