今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
本の応募券数百枚をカッターで切り取りネットで販売
文庫本の表紙カバーの応募券を盗んだとして、警視庁成城署は11日までに、窃盗容疑で、東京都三鷹市北野、無職佐藤貴之容疑者(29)を現行犯逮捕しました。
同署によると、容疑を認め、「生活費を稼いだ」と供述しています。
4月ごろから世田谷区の書店で応募券数百枚を切り取り、インターネットのオークションで売ったということです。
応募券は一定枚数で、旅行券や食事券などに交換できるということです。
逮捕容疑は10日午後2時10分ごろ、同区砧の書店で、カッターナイフを使い、文庫本2冊の応募券を切り取った疑いです。
同署によると、カッターの刃(約2.5センチ)を指の間に挟み、本のページをめくるふりをして切り取りました。
応募券は1枚80〜100円で販売したということです。
<9月11日21時48分配信 時事通信より>
文庫本を購入した人が応募券が切り取られていれば不思議に思いますから、手口としては稚拙なものと言えます。
また、インターネットのオークションで販売したということですが、数百枚もの応募券が売りに出されていたら怪しいものです。
何か犯罪のにおいがすると誰しも考えます。
しかし、書店での犯罪と言えば、まず万引きが思い浮かびますが、このような応募券を切り取る手口に対しても警戒が必要です。
カッターで切り取るという手口ですが、一歩間違えば刃物にも変わりますから危険です。
数百枚もの応募券を切り取り、すぐには見つからなかったということですから、被害に遭われた店側もどうだったのでしょう。
よほど犯行が行いやすいと思われたのか・・・。
防犯カメラや万引き防止器が設置されていない、店員が少ない、または持ち場を離れることが多い、一つの場所にじっとしている、など、何らかの狙われるポイントがあったのでしょう。
犯罪者に対してそのような弱みを見せるとすぐに付け込まれます。
防犯対策をすることは、その弱み・隙を少なくし、この場での犯行は難しいと思わせることが目的です。
そうすれば、犯罪者はその場での犯行を断念し、もっとカモになりやすい別のターゲットに移ります。
防犯対策の多くは必ずしも犯罪者を捕まえることが目的ではありません。
もちろん、防犯カメラで映像を記録し犯罪の証拠となったり、防犯システムが働きベルが鳴り響いたことで犯人逮捕につながったという事件もあるでしょう。
しかし、現実的には、事前の防犯対策をすることで、犯行のターゲットから外れるということが目的になることが多いでしょう。
侵入者に対して、高圧電流を流して感電させる、敷地内に入ってきたら弓矢が飛んでくるなどという過激な防犯対策は、あくまでも漫画やアニメの中だけです。
実際には、過剰防衛や様々な問題がありますから実現不可能です。
そうなると、やや消極的と思われるかもしれませんが、前述の犯行対象から外れることを目的とした防犯対策を行うしかありません。
店舗の犯罪事情
投稿者: スタッフ (2009年9月15日 09:10)