今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
被害相談3.6億円 全国に高島易断かたる団体、初の摘発
「霊感商法」というのは、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、霊感があるかのようにふるまって、先祖の因縁や霊の祟りなどの話を用いて、法外な値段で商品を売ったり、高額な金銭などを取る商法のことです。(ただし、地鎮祭の費用など社会通念上、いわゆる伝統的なものとして認められているものを除く)。
その中でも、祈祷料、除霊料、供養料などの名目で高額のお金を払わせるが、商品の販売はしないものを特に「霊視商法」といいます。
「高島易断」というと聞いたことがある方も多いと思います。
「高島易断」というのは、産経新聞によるともとは明治時代に占い師の高島呑象(どんしょう)が創始した易学を指す。運勢鑑定などで知られるが、特許庁が「易学の一般名詞」としていずれの団体にも商標登録を認めていないため、全国に「高島易断」の「本部」や「本家」などを名乗った団体が数多く存在しているようです。
その高島易断かたる団体が摘発されたとの記事が掲載されていました。
●被害相談3.6億円 全国に高島易断かたる団体、初の摘発
全国に多数ある「高島易断」を名乗る団体のうち、一部については、今回兵庫県警に摘発された「高島易断霊心館総本部」(現高野山龍仙閣)と同様の手口で高額な祈祷(きとう)料を要求しているとの訴えが寄せられており、昨年6月に「高島易断霊感商法被害弁護団」が結成されている。
弁護団によると、高島易断を名乗る団体は確認されているだけで50以上あるが、警察が摘発したケースは全国初。弁護団にはこれまでに約300件、被害総額約3億6千万円にのぼる相談が寄せられており、一部は民事訴訟で係争中。また昨年3月には、経済産業省が「高島易断総本部」を名乗る千葉県内の宗教団体に、「威圧したり脅したりして高額な祈祷料を取るなどした」として3カ月間の業務停止命令を出している。
「宗教活動」などをめぐる詐欺事件は、2万人以上が被害を受け、平成12年に摘発された「法の華三法行」=破産宣告、解散=が有名だが摘発例は少なく、弁護団は「被害者の中には、疑わず信じている人も多く、なかなか被害が明るみに出てこない。外形上、詐欺とわかる明確な証拠がないと霊感商法の立件は難しい」としている
(11月10日 産経新聞より引用)
●高島易断かたり祈祷料詐取 口座5.7億円「霊心館」代表逮捕
運勢鑑定で知られる「高島易断」を名乗って相談者から高額な祈祷(きとう)料をだまし取っていた疑いが強まったとして、兵庫県警生活経済課などは10日、詐欺容疑で和歌山市内に拠点を置く「高島易断霊心館総本部」(現高野山龍仙閣)代表(61)を逮捕し、本部の家宅捜索を始めた。
容疑者が管理する銀行口座には平成10年以降、延べ約700人から約5億7千万円の入金が確認されており、同課などは全容解明を進める。
県警によると、容疑者は今年7月、次男が行方不明となっている堺市の女性(75)に「供養さえすれば、次男は10月末には帰ってくる。長男も良縁に恵まれる。そのためにはお金を出して行者2人に供養してもらう必要がある」などと偽り、代金として現金73万円を詐取した疑いが持たれている。
また昨年1月には、長男や自身の病気で悩んでいた神戸市垂水区の女性(59)に「あなたには水子の霊がついている。行者に2年間供養させないとだめだ」などと偽り、現金200万円をだまし取った疑いもあるという。
捜査関係者によると、容疑者は、相談者に「(霊心館に)水子供養ができる行者がいる」と説明、祈祷料を受け取っていながら、実際には行者がいない実態を把握していたことなどから、詐欺容疑での立件が可能と判断した。
(2009年11月10日 産経新聞)
高島易断は、高島 嘉右衛門(たかしま かえもん 天保3年11月3日(1832年12月24日) - 大正3年(1914年)10月16日)がもともと始めた占いです。この人は横浜の実業家として成功して、横浜の今日の繁栄の基礎を作った人です。
「占いは売らない」という方針で、現在全国で高島易断を名乗っている団体とは全然関係がないとのこと。自分の死期も知人である伊藤博文の死期も当てたようで、生前に既に死期を記した自分の位牌も持っていたとされ、その予知通りに死去しているということです。
きっと高島易断の現在の状況に頭を抱えていることでしょう。
「霊感商法」は人の不幸や心の弱みに付け込む卑劣な犯罪だと思います。
ただ、どこまでが宗教で、どこからが悪徳商法になるのかという事は非常に難しいこととなります。
そうした点に付け入るのだと思いますが、冷静な第三者に相談するということが重要だと思います。
投稿者: スタッフ (2009年11月10日 15:21)