今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
元上司の家に侵入し風呂、洗濯、料理。
ちょっと間抜けな珍入者の話です。
●元上司の家に侵入し勝手に食事や洗濯をしたとして、熊本北署は16日、住所不定、無職男(56)を住居侵入と窃盗容疑で逮捕した。
逮捕容疑は6日、熊本市飛田の会社役員女性(85)方に鍵のかかっていない玄関から侵入して飲食し、女性のスエット上下(2230円相当)を盗んだとしている。
男は風呂に入ると、女性のスエットを着込み自分の服を洗濯。
台所にあったピーマンやトマトを調理して食べ、米5合を炊いていた。
午後9時ごろ帰宅した女性とはち合わせし「出ていけ」と言われ逃げたという。
翌7日、話を聞いた女性の娘が近くの交番に相談した。
男は約20年前、女性の経営する会社で数年間働いており、女性がふだん従業員用に自宅の鍵を開けていることを知っていたとみられる。
(11月18日 毎日新聞より引用)
住居侵入だけでなく女性のスエットを着込んだため、スエット上下(2230円相当)を盗んだ窃盗容疑もついています。
「無施錠の玄関から侵入」と聞くと、そんなことあるの?と思われる方もいるかもしれませんが、
無締りの玄関からの侵入窃盗が平成21年上半期 一戸建て住宅では3219件も発生しています。
共同住宅でも2220件、一般事務所で729件、商店で413件、生活環境営業で454件。
窓なども含めると無締りは全体で一戸建て住宅11605件、共同住宅5025件、一般事務所1871件、商店1113件、生活環境営業1168件。
めちゃくちゃ多いと思いませんか?
施錠をするというのは防犯の基本中の基本。
それをせずにこんなに侵入窃盗が発生しているのだということをぜひ認識していただきたいと思います。
短時間だったから施錠をしていなかった場合もあるでしょうし、錠前が壊れていた、あわてていて忘れてしまった・・・いろいろなケースがあると思います。
泥棒からすると、「無施錠」という状態は「何の労力もかけずに侵入することができるラッキーな状態」であることをぜひ認識していただきたいと思います。
但し、施錠をしていたから侵入されないかというとそうではなく、「ガラス破り」「ドア錠破り」「戸外し」「合鍵」「ピッキング」「サムターン回し」といったいろいろな侵入手口で泥棒は侵入しますので注意が必要です。
●補助錠を設置する(ワンドア・ツーロックは当たり前)
●防犯システムを設置する。
●見通しを良くする(塀を低く、植木を剪定)
●防犯灯をつけ夜間も明るくする。
●建物の外から無人であることがわからないようにする。
・郵便受けに郵便物を貯めない。
・新聞を止める。
・洗濯物を外に干しっぱなしにしない。
・室内照明をつける
といったことを実施してください。
3連休、戻ってきて空き巣被害なんてことがないよう、出かける前にもう一度防犯点検を実施してください。
投稿者: スタッフ (2009年11月20日 09:28)