今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
"犯罪道具"レンタル業者。売上5億円
●本人確認をせずに携帯電話を貸し出していたとして、神奈川県警組織犯罪分析課と加賀町署は26日、携帯電話不正利用防止法違反(匿名貸与営業の禁止)容疑で、東京都豊島区池袋の携帯電話レンタル会社「オーエスネット」を摘発し、社長(40)=練馬区=と従業員(23)=豊島区=の両容疑者を逮捕した。
同社は昨年、約5億円を売り上げており、県警は振り込め詐欺に使われるなど犯罪の温床になっている可能性が高いとみて、貸し出しの実態などを調べる。
県警によると、社長は容疑を認めており、従業員は「身分証の写しがあれば何でもいいと(社長に)言われたので、顔などは確認せずにやっていた」と供述している。
県警の調べでは、2人は昨年2月19日ごろ、本人確認をせずに携帯電話1台を有料で貸し出した疑いが持たれている。この携帯はヤミ金業者が債務者からの取り立てに使用していたという。
不正な方法で契約された携帯電話が振り込め詐欺やヤミ金などの犯罪に悪用されていることから、昨年12月に改正携帯電話不正利用防止法が施行され、携帯電話の契約時には本人確認が義務付けられるなど厳しくなった。
同社は保険証などの身分証は提示させてコピーを保管していたが、何度もコピーをしたような顔写真が不鮮明なものだった。県警が借り主として身分証のコピーがあった人に確認したところ、借りている人はおらず、身分証を盗まれた人やヤミ金で金を借りる際に提示した人などだった。
県警は、捜査当局に摘発されないために借り主の分からない携帯電話が犯罪に使われる道具として出回っているのを一掃しようと、10月から「匿名犯行ツール撲滅対策班」を設置し、摘発に力を入れていた。
(2009/11/27 イザ!より引用)
「犯罪道具」として携帯電話や銀行口座が悪用されています。
そして、携帯電話や銀行口座を犯罪に使用されていることを知りながら提供するアルバイトも横行しています。
組織として指令する側は顔を見せず、本当の名前をあきらかにしないまま分業化して犯罪を行っているのです。
携帯電話などで、犯罪をする側がどんな人間なのかがわからない、「見えない犯罪」が多発してきているのです。
振り込み詐欺の場合、「出し子」と呼ばれる通帳からお金を引き出す時だけが唯一顔が見える瞬間となります。
その時に防犯カメラで鮮明な画像をすることによって犯人逮捕につながっている例は多く発生しています。
振り込め詐欺などを予防するためには、日常の防犯啓蒙活動、銀行のATMで振り込みを思いとどませるための声かけと、引き出しを難しくさせるための管理強化、安易に犯罪道具となる携帯電話や口座を提供させない摘発強化などを併行して実施することが大切です。
投稿者: スタッフ (2009年12月 3日 12:28)