今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
指の指紋を手術で変える。中国
生体認証を破るために手術・・・なんか映画の世界のようなことが中国で実際に行われているようです。
●強制退去歴のある中国人の女が指紋を改変し、空港の生体情報認証システム(BICS)をすり抜けていた不法入国事件で、警視庁に入管難民法違反の疑いで逮捕された女(27)が「中国で指を手術した」と供述していることが分かった。捜査関係者が明らかにした。
組織犯罪対策1課によると、容疑者は両手の人さし指と親指の計4本の指紋を改変したとみられ、「中国で約130万円を払って手術した。自分の家から車で1時間ぐらいの民家に連れて行かれ、ベッドの上で麻酔をかけられた」と話しているという。左右の指の皮膚を移し替えた可能性もあるという。
容疑者は、日本人の清掃員の男(55)=東京都渋谷区=と偽装結婚したとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで先月17日に逮捕された。この取り調べの際に、容疑者の指に不自然な傷があることに捜査員が気づいたという。
また、同課は偽装結婚を斡旋(あつせん)するなどしたとして、公正証書原本不実記載・同行使などの疑いで、中国籍の清掃員(50)=江東区=と息子の無職(26)=川崎市=の両容疑者を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。
(12月7日 産経新聞)
「生体認証」というのはバイオメトリクス(biometrics)認証とも呼ばれ、人間の身体的特徴(生体器官)や行動的特徴(癖)の情報を用いて行う個人認証技術です。
指紋、瞳の中の虹彩、手のひらや指の血管の形を読み取る静脈認証などが利用件数が増えつつあります。他にも、声紋、顔形、筆跡などによる認証が実用化されているようです。
多くは「入退出管理システム」の本人識別に利用されています。
�@ 指紋照合方式 指紋により識別
�A 虹彩(こうさい)判別方式(アイリス) 眼球の茶目の部分
�B 網膜判別方式 目の網膜により識別
�C 声紋判別方式 声の声紋
�D 血流判別方式 静脈パターン
�E 顔判別方式 顔画面
入国管理などでは、以前に問題のあった人間を指紋などで割り出し入国を防ぐように利用されています。膨大な犯罪者リストが登録されてあり、それと照らし合わせることでテロリストなどの入国を防ぐことが目的とされています。
今回のような手術がもし多数されていたとしたら、今までの膨大なデータが意味がないものになってしまいます。
いずれの生体認証も[本人拒否率]というものがあり、本人であっても本人と認証されない確率があります。
この確率を低くしようとすると今度は本人以外も本人と見なしてしまう可能性が増えてしまいます。
生体認証各々の方式も、精度とコストの両面から、入退出の重要度により最適なシステムを採用することが必要となります。
投稿者: スタッフ (2009年12月 7日 17:16)