今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
1000本以上の盗品(ゴルフクラブ)買い取ったゴルフ店経営者逮捕
ゴルフ用品店を狙った連続窃盗事件で、盗品のゴルフクラブを買い取っていたとして、愛知県警は11日、同県一宮市浅野、ゴルフ用品店経営・吉田明彦容疑者(57)を盗品等有償譲り受け容疑で逮捕しました。
発表によると、吉田容疑者は昨年10月11日午前11時頃、クラブ約230本を盗品と知りながら、住所不定、無職加藤正樹被告(28)(窃盗罪などで起訴)らから1本当たり約1万円で買い取った疑いです。
クラブはほかの店に1本当たり2万~3万円で転売したり、自分が経営する店「ゴルフ市場」(愛知県小牧市)で販売したりしていたということです。
吉田容疑者は調べに対し、「(加藤被告ら)二つの窃盗グループから1000本以上の盗品クラブを買い取った」と供述しているということです。
<3月11日20時2分配信 読売新聞より>
泥棒がなぜ他人の金品を盗むのか?
現金は盗んだものをそのまま自分の物としてすぐに使うことができます。
物の場合は、もちろんそれが欲しいという個人的欲求に基づく犯行もありますが、ほとんどは盗んだ物を転売し、現金化することが目的です。
現金を得るための手段にすぎません。
現在、盗品であっても誰かに売り、現金を売る手段(ルート)は様々です。
リサイクルショップや専門店との売買、ネットオークションへの出品、海外への持ち出し、バザーなどへの出店。
いずれも何らかのリスクや問題があります。
一番簡単で、手っ取り早く現金を手にできるのが、この事件のように盗品と分かっていながら買い取る業者との売買です。
盗品という確証がなくとも、明らかに売りに来る頻度が高く、大量の商品を持ち込む客に対して怪しいなと感じるのが普通です。
それを感じながらも知らぬふりをして買い取っているような業者もあるでしょう。
泥棒に対して自分の身を守るためにセキュリティシステムや防犯カメラを設置し防犯対策を講じるという方法がありますが、これだけでは犯罪件数を減らすことにはならないでしょう。
防犯対策がされていない別のところを狙おうということになるだけです。
犯罪件数自体を減らそうと思うなら、警察による検挙率を引き上げる、このような悪質な買い取り業者を厳しく取り締まるなど、泥棒の活動を制限する取り組みが必要です。
泥棒がせっかく苦労して物を盗んでも、それが売りにくい、誰も買い取ってくれないという環境になれば、自然とその物が盗まれることはなくなります。
また別の物、もしくは現金などにターゲットを移すことになるでしょう。
投稿者: スタッフ (2010年3月12日 10:33)