今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
お寺で盗まれるモノ
福井県敦賀市原の「西福寺」から拝観料約40万円が盗まれた事件が昨年9月に発生しました。
逮捕された2人と現在指名手配されている2人の韓国人ら4人グループは、庫裏で一人で寝ていた修行中の僧侶(当時46歳)を金属バットで殴った上、手足と顔を粘着テープで縛り、拝観料を奪っています。僧侶は頭の骨を折り1カ月の重傷。寺が保管する鎌倉時代の仏教絵画など4点の重要文化財に被害はありませんでした。
逮捕された韓国人は「韓国内で高値で取引される高麗時代の朝鮮半島の仏画を狙って強盗を繰り返していた」と供述しているということです。
お寺で盗まれるモノとして、まず「賽銭」。
よほどの観光地でない限り賽銭箱は人目につかない場所に置かれていることも多く狙われやすいのです。預金箱を屋外に放置している状態とお考え下さい。金額はそれほどにならなくても確実に小金が手に入るということで狙われるのです。賽銭箱ごと持っていかれたり、中の現金を盗むために賽銭箱を壊されたり・・といったことも多く、賽銭箱を新調するのに費用がかかったといった声も聞きます。
そして狙われるモノとしては「仏像」があります。よく重要文化財でないから盗まれない・・と考えているお寺もありますが、実際には「重要文化財以外の方が泥棒には都合が良いため狙われやすい」のです。重要文化財や国宝などは写真などもあり、盗めたとしてもすぐに換金時に足がついてしまいます。ほとんどの盗品は国外に販売されるのですが、その時に換金しやすいということで、一般の仏像が狙われるのです。
今回ご紹介した強盗で拝観料を盗まれるというのはあまり聞きませんが、いずれにしても罰当たりな犯罪です。
投稿者: スタッフ (2007年2月 7日 09:00)