今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
エジプト 考古学博物館でツタンカーメン副葬品が盗難被害
"エジプト政府は13日、首都カイロのタハリール広場のそばにある考古学博物館から、古代エジプトのファラオ(王)、ツタンカーメンの像など収蔵品18点が盗まれていたと発表した。
ザヒ・ハワス考古相が発表したもので、主な盗難品は、女神に運ばれるツタンカーメン像(金箔(きんぱく)を施した木製)や、銛(もり)を打ち込むツタンカーメン像(同)の一部、唯一神信仰の導入を試みたファラオ、アメンホテップ4世(アクエンアテン)の立像(石灰岩製)など。
同博物館では先月下旬、デモの最中に暴徒が侵入し、収蔵品のミイラを傷つける事件が起きていた。その後、学芸員らが被害状況を詳しく調べた結果、盗難が判明した。"
【2月14日 読売新聞より抜粋】
連日、エジプトの政権交代を巡って反政府デモが続いていましたが、大統領が辞任をようやく認めた為にデモは終結し、デモ会場となっていた広場の片付け作業の様子が、テレビでも報道されていました。
これでようやく落ち着いたかと思われていましたが・・・デモ関連の被害は深刻なもののようです。
観光収入がGDP=国内総生産の1割以上を占めるエジプトにとって、観光客が訪れない現状は死活問題です。
他の報道を見てみると、デモ発生以降に100万人の観光客が脱出したといわれているようです。
このような混乱に乗じて、文化財が破壊されたり盗難されたりという事が起こってしまうと、観光業の復興が一段と遅れを取ることとなり、人々の生活保障ができる環境にはほど遠くなっています。
もしも転売目的で像を盗んでいったとしても、今回これだけ大々的に報道されているので買い手はつきにくくなっているのではないでしょうか。
もしもそのような状況になった際、売れないからとやけを起こした犯人が壊したり捨ててしまう事のないよう祈るばかりです。
今回のデモは貧困層や失業者など、生活に苦しむ人々が起こしたという事ですが、このデモで、観光業に関わる20万人以上の人々が新たに職を失っているとの報道がありました。
自分たちの地位をあげる為、生活を良くする為に行った結果、新たな失業者を出してしまう・・・非常に悲しい事ですね。
1日も早く、元の活気を取り戻す事を祈るばかりです。
投稿者: スタッフ (2011年2月14日 15:26)