今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
警察学校「市民への声かけ」を授業に取り入れ 広島
"県警察学校は昨秋から、全国の警察学校に先駆けて、「市民への声かけ」の授業を取り入れた。経験豊富な大量採用世代の退職が加速し、とかくコミュニケーションの力が問われる若い世代の能力向上につなげるためだ。声かけは、地域の治安維持や凶悪犯罪の検挙にもつながる。
学校がこのような授業を導入したのは昨年10月。高卒なら10カ月、大卒なら6カ月間は初任科として学んだ後、学生たちは交番に配属されて4カ月間の実習を受ける。そこで先輩の声として聞かれるのは、職務質問を苦手とする若手が多いこと。初任科13コマ、初任補修科10コマを必須科目として組み込むことにした。
かつては配属されると職務質問にいきなり行かされたという。しかし、会話の引き出しが多い経験豊富な警察官が次々に退職の時を迎え、「先輩の背中で学ぶ」ことが難しい時代になった。授業は好評で、学生からは「積極性が持てた」「自信がついた」などの反応が聞かれる。花本校長は「授業で得たことを現場で使えるように、継続したい」と語る。
時に威圧的に映り、声をかけられると思わず身がすくんでしまう存在の警察官。会話上手な警察官が増えれば、より身近な存在になりそうだ。
【毎日新聞 8月29日より抜粋】
広島県警察学校が、昨年秋から始めた取り組みの話題です。
いわゆるベテラン層の退職によって、警察官も世代交代となっているようです。そしてその若い世代の悩みはなんと「職務質問が苦手」ということ。
確かに、仕事とはいえ見知らぬ人に声をかけるというのは勇気がいることです。
声をかけられる方も自然と身構えてしまうでしょうから、普通の会話のように話すというのも簡単にはいかないでしょう。
そこで広島では、警察学校の授業に「市民への声かけのためのロールプレイング」を授業に組み入れたそうです。
現場では臨機応変な対応が求められますが、ロールプレイング形式で流れを把握することにより、とっさの場合の対応もしやすくなるのではないでしょうか。
また、記事に書かれている通り、警察官の「制服」パワーはかなりの威力がありますよね。警察官の前を通り過ぎる時、何もしていないのになんだか緊張してしまう、という方は多いと思います。
気さくな警察官が増えれば相談もしやすいですし、犯罪の抑止にもつながってくるのではないでしょうか。
声かけは、店舗などでも簡単にできる防犯対策のひとつです。
来店時にお客様の顔を見ながら「いらっしゃいませ」と声をかけるだけでも、抑止効果となります。
「犯罪を計画して下見をする時に顔を見てあいさつされたので犯行をあきらめた」という捕まった犯人の声もあり、効果は高いと思われます。
また、あいさつは店舗が明るいイメージとなり、販売促進効果にもつながりますので、店舗側にとっては一石二鳥の対策といえます。
投稿者: スタッフ (2011年9月 5日 13:50)