今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
九州大学でヒ素紛失。
"福岡市の九州大学の実験室から、約100人分の致死量にあたるヒ素がなくなっていることがわかった。盗まれた疑いもあるという。
紛失したのは、実験用の毒物のヒ素化合物15.06グラム。これは、成人の約100分の致死量にあたる。九州大学によると、ヒ素は瓶に入っていて、先月29日、准教授の男性が実験で使用した後に一時、研究室内に放置した。その際、研究室の鍵はかけておらず、約2時間半、無人の状態だったという。
警察は、盗まれた疑いもあるとみて調べている。"
【10月6日(木) 日本テレビ系(NNN)配信より】
薬品をうっかり出しっぱなしにしていて紛失してしまったという事件です。
これでは、管理のずさんさを問われたとしても仕方ありません。
ヒ素自体は法律によって毒物に指定されており、取扱いについては厳しく規制されています。
今回紛失したのはヒ素化合物ということですが、それでも成人約100人分の致死量に相当する量とのことです。
他の記事によりますと、ヒ素を出しっぱなしにして研究室を離れていたのが15時半から18時頃の約2時間半。
その間、研究室のカギは開いたままになっていたとの事です。
また、準教授の男性が部屋に戻った際、2瓶出したうちの1瓶だけが机にあったということですから、第三者に盗まれた可能性も濃厚だといえます。
順教授はその1瓶を薬品庫にしまって施錠、その後研究室も施錠して退室。
それから月が変わって10月4日に薬品業者が納品に訪れるまで、紛失していることに気づかなかったということです。
薬が悪用されないことを願うばかりですが、もしもの時のためにも二重三重の対策をとっておくことで、重大な事故を防ぐ確率もアップします。
防犯対策として、
・薬物庫や研究室、実験室などの薬物管理の徹底を行う。入退出管理システムにて入居可能な職員だけが出入りするとともに、入退出履歴を記録する。入退出システムに連動しカメラで画像を録画する。
・スタッフは写真入りIDカードを胸につけ、身分を明確に示す。
・重要室内には侵入警戒システムを設置し、侵入者が夜間や休日などに侵入しようとすると警備室へ連絡する。事務室への扉は電気錠に変更する。
投稿者: スタッフ (2011年10月 7日 10:33)