今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
九州で室外機盗難多発 なぜ盗まれる?
"エアコンの室外機の盗難が九州や山口、沖縄県で多発し、今年に入って少なくとも920台以上に上ることが、各県警への取材でわかった。
室外機の羽根(ファン)や管に使われている銅やアルミニウムの価格が、建設ラッシュの続く中国やインドの需要増に伴って上昇傾向にあり、リサイクルショップや金属回収業者に持ち込まれて換金された可能性が高い。警察では、流通の阻止に向け、リサイクル業界に協力を呼びかける方針だ。
福岡県警飯塚署によると、今年、公民館や集会所、民家などで80台以上がペンチなどの工具で配管を切断されて盗まれた。管理人が常駐していない施設が4割を占めているという。"
【10月17日 読売新聞より抜粋】
昨年夏にも同様の事件が報告されていましたが、今年はかなりの被害が出ているようです。
読売新聞のまとめを参照してみると、今年1~9月の室外機の盗難は、集計していない福岡を除くと、佐賀が213台(昨年1年間195台)で最も多く、次いで熊本が72台、鹿児島で少なくとも44台(同30台以上)、長崎40台(同80台)となっているそうです。
福岡については、確認できているだけで少なくとも506台が盗まれているとのことで、実際の被害数はかなり大きくなるのではないかと予想されます。
室外機盗難増加の背景には、金属の価格上昇があるようです。
中国では数年前から建設ラッシュが続き、各金属の需要が高まっているのに比例して価格も上昇しているとのことです。
また、室外機窃盗で逮捕された男は、「簡単に換金できるので繰り返しやった」と供述しているとのことで、買い取りのシステムにも見直しが必要と思われます。
一般的な買い取りの流れを調べてみますと、まず、金属回収業者にトラック等で直接持ち込みます。
その後、検品・計量・品数などを行い、買い取り品目を決定、支払いとなります。
初めての取引の際に身分証のコピーをもらうところもあるようですが、もしかするとそれさえもないところがあるかもしれません。
確かに、こうして見てみると割と簡単なように思えます。私たちが普段、本の買い取りをしてもらう手順とそう変わりません。
ただ、あまりこの手順を厳しくしてしまうと、生活に影響の出てしまう方が増える可能性も懸念されます。
これから季節は冬へと変わり、夏場の次にエアコンを使うシーズンとなります。
いざエアコンのスイッチを入れても使えない・・・となると、腹も立ちますしエアコンも買い替えなくてはならないかもしれません。
金銭面だけでなく精神的な被害も大きいのではないでしょうか。
室外機の設置場所は目立たない死角になる場所がほとんどでしょう。
泥棒は「音」と「光」を嫌がります。
不審者が近付くとセンサーでライトがピカッ!となれば、あわてて逃げだすことでしょう。
もっと本格的に・・とお考えであれば、センサーライトのついたカメラで犯人の姿を確認することもできます。
投稿者: スタッフ (2011年10月19日 10:08)