今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
ホテルから金の浴槽が消えた・・その手口は?
最近は金属価格の高騰の影響で、銅製品やアルミ製品など、「え?こんなもの?!」といったものまで盗まれます。これはその影響かどうかは不明ですが、金の浴槽が盗まれました。
千葉県鴨川市のホテルの男子大浴場から30日に金製の浴槽(時価約1億2000万円)が盗まれた事件。持ち去られた金の浴槽は、総重量80キロ。簡単に持ち運べるものではありません。
いったい誰が、どうやって持ち出したのでしょうか?
ホテルには正面玄関以外に10階の浴場から外階段を通じて1階まで直接下りることのできる非常口がありました。正面玄関の近くにはフロントがあり従業員が2名夜間もいましたが、異常は気付きませんでした。従って、非常口を使って浴槽を運び出した可能性があるということです。
この非常口と浴槽が置かれていたガラス張りの部屋は数メートルしか離れておらず、非常口は内側から鍵を使わずに開けられる構造でした。
また、部屋を施錠していたステンレス製チェーン(直径約5ミリ)が切断されていました。
そしてその後の調べで、黄金風呂に張り巡らされた警報装置の配線が切断されていたことが判明しています。(「断線警報」が出なかったのでしょうか?その記述は新聞にはありませんでした。)
従業員の証言などから、浴槽は午前2〜9時ごろの間に盗まれたとみられています。
浴槽周辺のタイルに機械を持ち込んで使ったような傷や床に引きずった跡もなく、複数の人間が自力で浴槽を持ち運んだのではないかと考えられています。
黄金風呂は男性用大浴場と女性用大浴場にそれぞれ設置。今回盗まれたのは男性浴場からでした。浴槽の周りはガラス張り。宿泊者であれば無料で利用可能です。
犯人グループは、宿泊をして利用した時に下見を十分に行い、警報装置を切断し、最も人目につきにくい時間帯を選んで持ち運んだのだと思われます。
深夜、ほとんどの宿泊客が寝静まった中、無言で黄金の浴槽を持ち抱える犯人達。
今ごろその浴槽に使っているのかもしれませんね。
ホテルや旅館の浴室というと、よくある犯罪は、
「部屋の鍵を持ち去り、入浴中に部屋に侵入して持ち物や現金を盗む」といった泥棒が多いんです。
観光地めぐりをしている泥棒もいるようです。
貴重品は必ずセーフティボックスに入れる、部屋の鍵は身につけてお風呂に入る・・といったことが大切です。
投稿者: スタッフ (2007年6月 1日 13:03)