今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
窃盗被害者 容疑者の社員を自分のブログで公開
横浜市で軽乗用車を盗まれた40代男性が神奈川県警鶴見署で経緯を聞かれた際、窃盗の疑いを持たれていた少年(19)の写真などを捜査資料から撮影し、インターネットの自分のブログで公開していたことが分かりました。
鶴見署によると、男性の車は3月14日、同市中区に止めていたところを盗まれ、同25日に同市鶴見区の路上で横転した状態で見つかりました。
同署は今月23日、男性に「容疑者が判明した」と連絡。
翌日に話を聞いた時に少年の写真と氏名を示しました。
その後、男性はブログで「捜査員が席を立ったすきに接写した」として少年の写真や氏名などを公開。
写真はだれか特定できない状態だったということです。
県警の捜査員が25日、記載に気付き、鶴見署が男性に削除を要請。
26日にこの少年を窃盗容疑で逮捕しました。
同署は「個人情報の管理徹底を図り、再発防止に努めたい」とコメントしました。
<毎日新聞5月28日(月) 23時19分配信より>
犯人逮捕につながったのは、警察の捜査によるものなのか、それとも被害者が自身のブログで容疑者の写真を公開したからでしょうか。
もし、結果的に容疑者であって、犯人ではなかった場合、えん罪となりますし、加害者の権利を大きく侵害することになるでしょう。
ただ、被害者の気持ちも分かりますので、難しい問題です。
自分や身内、親しい人が何らかの犯罪被害に遭ってしまった場合、警察だけに頼らず、自分でも何とかしたい、犯人逮捕につながることであれば何でもしたいと思うのは、誰しもが思うことではないでしょうか。
今回の事件は、被害者の権利、加害者の権利、そして情報を漏洩してしまった警察、そして被害者から全面的に頼られていない警察の信頼性も問題として挙げられると思います。
何か事件が発生しても、警察が犯人を捕まえてくれる、解決に導いてくれる、という絶対的な信頼があれば、今回のように被害者自らが行動する必要もなかったでしょう。
警察の不祥事や失態、犯罪の凶悪化・多国籍化・巧妙化などによる検挙率の低下など、1つの理由に限らない問題によって、いつ犯罪被害に遭うか分からないという不安が日本国中に広がっているような気がします。
治安が悪化しているということを肌で感じる、体感治安の悪化と言われる現象でしょう。
自分で自分の為に行う事前の防犯対策、地域で行う町ぐるみの防犯対策、そして警察を含め国としての防犯対策、これらを併用して行うことで、犯罪を犯しにくい環境が出来上がります。
それぞれの相乗効果でより防犯効果を発揮することでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2012年5月29日 19:26)