今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
警官かたる不審電話には要注意!
警察官をかたった詐欺とみられる不審な電話が福井市内で相次ぎ、同市の70代女性が約1千万円をだまし取られたことが6日分かりました。
県警は詐欺の疑いで捜査するとともに、7日以降も県内で不審電話が掛かってくる恐れがあり、注意を促しています。
県警によると、不審電話は5日に10件、6日に8件が確認されました。
警察官を名乗り「窃盗犯を捕まえたら、あなたの通帳を持っていた」などと話し掛けてきたという。
70代女性宅には5日に「銀行口座が悪用され、このままでは犯人に引き落とされる。すぐに現金を引き下ろした方がいい。現金は一度預かって、また返す」などと電話が掛かってきました。
女性はその日のうちに現金約1千万円を引き出し、女性宅を訪れた「銀行協会」と名乗る男に渡したらしい。
県警生活安全企画課は「警察が現金を引き出すように要請したり、口座残高を聞くことは絶対にない。不審な電話があったら家族や警察に相談してほしい」と呼び掛けています。
今回の1千万円をだまし取られたケースは、振り込め詐欺の「おれおれ詐欺」に該当します。
県内の振り込め詐欺被害は今年7月末時点で13件、約5882万円となっており、前年同期比で7件、4844万円の増。
うち、おれおれ詐欺は5件2605万円で、4件、2305万円の増となっています。
県警によると、近年は銀行で振り込ませる手口のほか、現金を直接受け取りに来たり、小包で送らせるケースが増えているという。
<福井新聞ONLINE 8月7日(水)8時48分配信より>
ある日、警察官を名乗る男から電話があり、窃盗犯を捕まえたら、あなたの通帳を持っていた、この時点でかなりおかしな話です。
そして、その銀行口座が悪用され、引き落とされるかもしれないから急いでお金を引き出しなさい、そしてそれを一度自分に預けなさい、と冷静に考えれば、有り得ない話、そして展開です。
ただ、警察からの電話というだけで、驚き、信用し、そしてどこか恐怖を感じるのが普通です。
何もやましい事はしていなくても、警察からの電話というだけで、怖い、どうしよう、不安を感じてしまうものです。
そのような心理状態を犯罪者は知っており、利用するのです。
また、たまたまその時に不安定な心理状態であると、つい騙されてしまうことがあります。
おそらく犯罪者は、電話した相手がそうなのかも瞬時に分かるのでしょう。
物理的な防犯対策は犯罪者に対して有効ですし、効果を発揮します。
ただ、その前に、その防犯対策を利用する我々が犯罪に対する意識、正しい知識を持ち、毅然として態度で臨まなければなりません。
不審な電話があれば、すぐに家族や知人に相談することです。
少しでも怪しいと感じたら、その場での即答や行動は避け、折り返し電話すると相手に答えましょう。
本物の警察官や犯罪者でない相手なら、こちらが不安に感じていれば、答えを急ぐことはありません。
犯罪者はその逆で、即決、すぐに行動をするように求めます。
そのことを知っておくだけでも、いざという時の犯罪の心構えには役立つでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年8月 7日 20:59)