今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
消防署内の同僚ロッカーから盗み 消防士が仕事のストレス発散目的
兵庫県西宮市消防局は19日、消防署内の同僚のロッカーから現金計約16万円を盗んだとして、北消防署の男性消防士(25)を同日付で懲戒免職処分にしました。
財布の現金が度々減っているのを不審に思った同僚が、ロッカー内にスマートフォンを置いて動画撮影したところ、消防士の姿が映っており、発覚しました。
消防士は全額返済する意向だが、同市は県警西宮署に窃盗容疑で告発する方針。
消防局によると、消防士は今年7月24日午前2時10分ごろ、北消防署の更衣室で、同僚男性のロッカーを複製した合鍵で開け、財布から現金2000円を盗んだとされます。
同僚はロッカー内に財布を置き、その奥に荷物の陰になるようスマートフォンを設置。
動画撮影の状態でその場を離れ、後で確認したところ、ロッカー内をのぞきこむ消防士の顔が映っていました。
消防局が追及したところ、2011年4月~今年3月に勤務していた鳴尾消防署で15件9万4000円、今年4月から北消防署で11件約6万6000円の窃盗を繰り返したことを認めました。
消防士は「仕事のストレス発散のためにやった」と話しているという。
<毎日新聞 8月19日(月)19時58分配信より>
仕事のストレス発散のために、同僚(泥棒)からお金を盗まれるのでは堪りません。
しかもロッカーの鍵を複製しての犯行ですから、衝動的ではなく計画的です。
また、盗みのスリルを楽しんでいたという記事もありますから、さらに悪質です。
不審に感じた同僚が、ロッカー内にスマートフォンを置いて動画を撮影し、それで犯行が発覚したというのも現代的です。
昔、学生の頃、クラブの部室でお菓子や物が無くなって騒ぎになったことを思い出しますが、その時はスマートフォンなど存在しませんでした。
スマートフォンがあれば、映像を記録し、犯人を見つけられたかもしれません。
今や誰もが映像・音声を気軽に記録し、そのデータを送受信することができます。
世間の流れに対して、犯罪も合わせるように進化、進歩するものです。
今回の男は、スマートフォンの存在にも気付かぬ、犯罪者のド素人ですが、手強いプロの犯罪者も多数存在します。
彼らは、自分が捕まることなく、なおかつ確実に犯行を成功させるターゲットを嗅ぎ分ける力があります。
勘が働く、鋭いという面もあるでしょうが、合理的に判断して、侵入先を選びます。
防犯システムや防犯カメラはついているか、吠える番犬がいるか、敷地は塀で囲われているか、昼間は無人か、夜間は施錠するか、高齢者宅か、補助錠や破壊しにくいガラスがついているか、警察の巡回は規則的か。
犯罪者が持つ(頭の中で考える)様々なチェックリストの中で、条件を多く満たす家を狙います。
それが狙われやすい家ということになります。
その家に認定されないように様々な防犯対策を講じて、犯罪者が犯罪を犯しにくいと考える環境を作り上げるのです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年8月27日 18:13)