今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
几帳面なひったくり男 夏でも長袖で犯行
埼玉県警捜査3課などは28日、川口市や草加市など県南東部でひったくりを繰り返していたとして、川口市東本郷の無職の男(31)を窃盗容疑で再逮捕しました。
「30件ぐらいはやった」と容疑を認めているという。
再逮捕容疑は6月29日午前9時ごろ、草加市青柳の路上で、自転車で通行中の女性(69)を原付きバイクで追い抜きざまに、前かごから現金約1万円などが入った手提げバッグをひったくって逃走したとしています。
同課によると、男はきちょうめんな性格で、虫が苦手といい、夏でも長袖長ズボン姿でハンドルカバーをつけた原付きバイクでひったくりを繰り返していたという。
昨年8月ごろから、同じような姿のひったくり犯がたびたび目撃されていました。
男の自宅からは被害品のハンドバッグなど約30点が1点ずつビニール袋に丁寧に梱包(こんぽう)されている状態で見つかりました。
<毎日新聞8月31日(土)18時23分配信より>
虫が苦手で几帳面な性格で、夏でも長袖長ズボンのひったくり犯というおかしな犯人像です。
昨年8月ごろから、同じような姿のひったくり犯がたびたび目撃されていたということですから、よほど目立つ格好だったのでしょう。
几帳面な男が、大胆でどちらかと言うと大ざっぱなひったくりという手口で犯行を繰り返していたということに驚きます。
対人の犯行ですから、必ず自分の顔や姿形を目撃されてしまいます。
現金や金品などをその場で入手できるメリットはありますが、捕まるリスクの高い犯行と言えますから、几帳面な人には不向きなように思えます。
事件とは関係のない我々第三者の立場からすれば変な泥棒だ、という笑い話で済みますが、被害に遭われた被害者の方にはそうではありません。
手提げバッグごと奪われる訳ですから、現金だけでなく、キャッシュカードや印鑑、免許証、保険証、携帯電話など様々な貴重品が盗まれた可能性があります。
現金の被害だけだと1万円程度だとしても、それ以外の貴重品の被害総額はその何倍もあるでしょう。
金額的な面だけでなく、それらの再発行・再取得・サービス停止・再契約など多くの煩雑な手続きが必要となります。
それらをお金に換算すれば相当なものです。
また、同時に時間・手間も掛かります。
考えただけでも嫌になります。
残念ながら犯罪の被害者にはそのような一面もあるのです。
盗んだ泥棒が自分には必要ないから、現金以外はその場に置いてくれる、警察に届けてくれるということはまずないでしょう。
自分の犯行につながる証拠となる可能性がありますから、誰の目にも触れられないように処分するのが自然です。
窃盗被害に遭うということは、単純なお金の被害だけでなく、それ以外の様々な弊害があるということも認識として持っておくべきでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年9月13日 17:56)