今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
横浜の高層マンションで窃盗 合鍵使って部屋に侵入
横浜・みなとみらい21(MM21)地区の高層マンションに忍び込み現金などを盗んだとして、県警捜査3課と戸部署などは1日、住居侵入と窃盗の疑いで、横浜市南区二葉町3丁目、無職の女(46)を逮捕しました。
同署によると、同容疑者はマンション1階の郵便受けに入れていた合鍵を使って部屋に侵入。
同市中、西両区、川崎市川崎区のマンションで同様の手口の窃盗事件が約10件発生しており、県警が関連を調べます。
逮捕容疑は、昨年11月15日午前9時ごろ、MM21地区のマンション29階の会社役員の男性(43)宅に侵入、指輪やバッグ、外貨など計6点(約195万円相当)を盗んだ、としています。
同署によると、同容疑者は容疑を認めています。
同署によると、同容疑者はマンションの住人がオートロックの出入り口を通る際、隙を見てマンション内に侵入していたとみられます。
その後、出入り口近くの郵便受けを順番に解錠、住人が普段から入れていた合鍵を取りました。
エレベーター内の防犯カメラなどから同容疑者が浮上しました。
<カナロコ by 神奈川新聞5月2日(金)7時3分配信より>
オートロックだけの防犯対策では不十分だと常々言われています。
今回の犯人も住人がオートロックの出入り口を通る際、隙を見てマンションに侵入しました。
結果論ですが、オートロックは効果が無かったことになります。
その後出入り口近くの郵便受けを順番に解錠しました。
こちらも解錠番号が設定できますが、番号を合わせたままにしている人が多く、毎回番号を入力して開けている人は少ないでしょう。
それらの弱点を突かれてしまい、中に入れていた合鍵を使って侵入されてしまいました。(郵便受けに合鍵を入れておくこと自体が危険です)
幸いにもエレベーター内に防犯カメラが設置されており、その映像から犯人が浮上したということですが、多くのマンションは建物内に防犯カメラがついていないことがあります。
正面玄関(不審者や押し売り防止)や駐車場(自動車盗難防止、駐輪場(バイク盗難防止)には設置されますが、建物内までは大丈夫だろうと考えてしまいます。
ましてやオートロックがあるのだから尚更だと考える人もいるでしょう。
オートロック、郵便受けの施錠、扉・ベランダの施錠、死角の少ない防犯カメラによる監視これらの複数の防犯対策を巧く活用し、相乗効果でより強固な防犯対策となるようにすべきです。
単体の防犯対策だけではあまりにも脆くて弱く、泥棒からすれば対策をしていない無防備な状態と同じです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2014年5月 9日 14:03)