今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
ストリートビューで下調べ、暴力団組員が侵入窃盗200
グーグル社の無料地図サービス「ストリートビュー」で人けのなさそうな場所を探し、金庫破りなどを繰り返したとして、大阪など5府県警の合同捜査本部は、暴力団組員ら4人を窃盗容疑で逮捕し、約200件、計約1億5000万円相当の被害を裏付けて捜査を終えたと4日、発表しました。
発表では、堺市北区百舌鳥陵南町の暴力団組員の男(43)、住居不定の無職の男(36)両被告(いずれも公判中)ら4人は昨年8月7日未明、兵庫県小野市の郵便局に侵入し、収入印紙21枚(額面計4200円)を盗むなどした疑い。<
ストリートビューは、インターネット上で地図や街並みの画像を閲覧できるサービス。
4人は、このサービスの画像で人目につかない場所を調査し、2011年11月~昨年11月、近畿、中国、九州などの17府県で衣料品店や会社事務所を狙って盗みを重ねていました。
4人は防犯カメラに映った使用車両から浮かび、昨年12月~今年1月に逮捕されました。
いずれも容疑を認め、盗んだ金などは生活費や飲食代に充てていたという。
<読売新聞12月5日(金)17時21分配信より>
グーグルのストリートビューを利用したことがある人はその便利さ・面白さが分かるでしょう。
自分が行ったことのない場所でもまるでその前を歩いているかのような映像が見られます。
ただ、便利な反面、その機能を悪用しようと考える者が出てくるのも納得です。
暴力団組員4人が事前に下調べし、人気のなさそうな場所を選んで侵入のターゲットとしました。
おそらく侵入後の逃走ルートなども調べ計画を立てていたのではないでしょうか。
泥棒の犯行における基本的な行動の一つが事前の下見です。
ふらふらと町を出歩き、ピンと感じたところに侵入するのではなく、多くの泥棒が事前に下見を行い、自分の身の安全とそして侵入による確実な成果を考えてターゲットを選定します。
その際、絶対的な条件となるの防犯システムの有無です。
有る所と無い所では、侵入・盗難・逃走、あらゆる面で犯行の難易度が異なります。
そして成功度、つまり、最終的には自分が捕まらないことが絶対条件です。
防犯システムや防犯カメラが有る所は、その危険性がぐんと上がるのは、泥棒ではなくても分かります。
逆に何の対策もしていない所は、泥棒でなくてもここは入られそうだ、危ないのでは?と感じるものです。
泥棒の事前の下見でターゲットに選べる不名誉を避けるのは防犯システム導入による狙われない・狙わせないという考え方です。
侵入者を検知して防犯ベルが鳴る、このような直接的な視覚・聴覚に訴える対策だけでなく、見えないところで、泥棒が知らず知らずのうちに避けるというのも大きな意味を持ちます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2014年12月 5日 20:13)