今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
大阪 高級ブランド店に連続窃盗犯逮捕
大阪・ミナミの高級ブランド店など10店舗で4~5月、ショーウインドーが壊され、バッグや財布などが相次いで盗まれた事件で、大阪府警南署は19日、「ジョルジオアルマーニ大阪店」への窃盗容疑で、大阪市北区末広町の無職の男(42)を逮捕しました。
容疑を認め、動機を「生活費がなく、売って金にしようと思った」と供述しています。
一連の事件で盗まれた商品の被害総額は約390万円に上っており、府警は他の9店舗の被害についても同容疑者の関与を調べます。
逮捕容疑は4月22日午前3時40分ごろ、同市中央区南船場の「ジョルジオアルマーニ大阪店」で、ショーウインドーを割り、財布など18点(計約120万円相当)を盗んだとしています。
同署によると、防犯カメラの映像などから男が浮上。
「ハンマーを使って(ショーウインドーを)割った」と話したという。
この事件では、他に「ドルチェ&ガッバーナ御堂筋店」や「プラダ大阪心斎橋店」も被害に遭っています。
<産経新聞 5月19日(火)21時5分配信より>
今回捕まった犯人は無職で生活費がなかったという動機で、ハンマーでショーウインドーを割って侵入、多数のブランド品を盗みました。
一般的にブランド品店では防犯カメラが設置されていることは容易に想像できますが、それを踏まえての犯行なのでしょう。
防犯カメラの映像から自分が犯人として逮捕される可能性があることは百も承知で、それでもお金が欲しいということで犯行に及んだと思われます。
周囲に気付かれようが関係ない、という強い意志を感じます。
無職でお金もなく、そして家族もいない犯罪者というのは怖いものがありません。
何も失うものがないという気持ちで犯罪を行われると、それを防ぐ対策は非常に困難です。
一般的に泥棒が嫌がると言われている、音(警報ベルなど)、光(ライトなど)、目(周囲の目、防犯カメラによる監視)、時間(時間がかかる、気付かれる)という4原則が通用しなくなります。
それ以外に、泥棒の視界を強制的に遮り、それ以上の犯行の継続を不可能とするフォグガードのようなシステムでないと対抗できません。
貴金属店や宝石店など泥棒が多少のリスクを覚悟した上で侵入しようとする業種は、通常の防犯対策+アルファが必要になります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2015年5月21日 17:40)