今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
コンビニでSサイズのコーヒーカップ買い、Mサイズ分注いでいた男逮捕
コンビニ店で100円で購入したコーヒーのカップに150円分のコーヒーを注いだとして、福岡県警糸島署は13日、糸島市の72歳の男を窃盗容疑で現行犯逮捕した。容疑を認めている。
発表では、男は13日午前5時40分頃、同市加布里1のコンビニ店で、Sサイズのコーヒー代金100円を支払い、店員から受け取ったカップにセルフ式のコーヒーマシンから150円のMサイズ分のコーヒーを注いで盗んだ疑い。
店から同署に、同様の行為を繰り返している男がいるとの相談があり、警戒中の同署員が取り押さえた。男は「5回くらい盗んだ」と話しており、同署は余罪を調べる。
<4/14(木) 18:21配信 福岡県警察本部より>
コンビニの自分でコーヒーを注ぐシステムを利用したことはないのですが、渡されたカップにコーヒーマシンから注ぐ際は、どのサイズでも自由にボタンが押せて、そしてどこからも飲料が出てくる仕組みなのでしょうか。
普通に考えるとレジで精算してカップを渡せば、マシンで正しいサイズ分のボタンを押しているかどうかまでを店員がチェックすることはないでしょう。
チェックしないというか、次の接客対応や業務があるでしょうからそこまでの余裕はないでしょう。
不正はしないだろうという利用者の良心を頼りにしたシステムには限界があるのかもしれません。
また、このような不正(盗難)による損害はどのくらい深刻なのでしょうか。
店側にすれば、ある程度想定している損害でさほど影響がないものなのか、(飲料の)仕入額が大幅に増えて利益を圧迫するものなのか、それによって対策方法も変わってくるでしょう。
最近のコンビニであれば防犯カメラが設置されているのは当たり前ですが、カメラの抑止効果だけでは被害を防ぐことには至っていないようです。
仮に自分の犯行映像がカメラに映ったとしても、店員からそのことを追及されることはないと考える者が多いのかもしれません。
そう意味では今回の事件の報道によって、このような不正行為は逮捕される可能性があることを世間に知らしめることは、抑止効果のアップにつながるでしょう。
例えば、レジでSサイズのカップを購入したら、そのデータがコーヒーマシンに送られ、Sサイズ分の量しか注げないようなシステムを構築すれば被害は防げるでしょうが、システム構築費用は大きなものになります。
海外では飲料のお代わり自由が当たり前のところもあるようです。
店内で飲み、退店する際、カップを満タンにして出ていく、お代わりの分まで含まれた価格設定になっているのでしょう。
それを考えていなければ、お代わりをする人が多いと赤字になる可能性もあります。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年4月15日 10:30)